近畿大学附属女子高校「体罰死」事件

福岡県飯塚市の私立近畿大学附属女子高校(現在は近畿大学附属福岡高校)で1995年、商業科担当の男性教諭が女子生徒を殴り死亡させた事件。加害教師には実刑判決が確定。被害者への中傷や被害者宅への嫌がらせが相次いだことも問題になった。

事件の経過

福岡県飯塚市の近畿大学附属女子高校で1995年7月17日、教諭・M(当時50歳)は、自分が担当する科目(簿記)の追試の際、合格して受験する必要のない生徒数名が教室に残っていたので、その生徒たちに教室の外に出るように指示した。

その際Mは、教室に残っていた生徒のうちの一人・Aさん(2年生)に「スカートの丈が短い。直せ」と言いながらつかみかかった。MにつかみかかられたAさんは「先生がつかんでいるから、丈を直せない」と言ったという。この発言を「反抗的」と受け取って立腹したMは、Aさんを数発殴りつけ、コンクリートの壁に押しつけて、意識不明に陥らせた。Aさんは翌日18日に死亡した。

Mは逮捕・起訴された。学校法人近畿大学は1995年8月8日付でMを懲戒解雇した。

加害者教諭・Mには、1995年12月25日に福岡地裁で懲役2年の実刑判決。Mは控訴したが、二審福岡高裁で1996年6月25日、事件について「一方的に被害者に暴行を加えた」「私憤に由来する暴行」と認定、一審福岡地裁判決を支持しMの控訴を棄却した。Mは上告せず、1996年7月9日に懲役2年の実刑判決が確定した。

また遺族と学校側は、当事者間の話し合いで1997年3月に「学校側が教師の使用者責任を認めて謝罪し、解決金を支払う」という内容で和解が合意された。

Mの減刑嘆願署名が「被害者・Aさんがとんでもない不良生徒だった」かのような事実無根の誹謗中傷とともに集められたり、遺族宅への嫌がらせの手紙や電話など、被害者の関係者への嫌がらせが続いた。中傷とともに減刑嘆願署名を集めていた中心となったのは、Mが顧問を務めていた卓球部の関係者だと指摘されている。


「体罰」に関する主な事例

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