2016年3月23日 大阪市会教育こども委員会議事録(2)

西崎照明市議(公明)の質疑

◆西崎照明委員 公明の西崎でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私からも教科書採択につきまして伺っていきたいというふうに思っております。
 2月23日の教育こども委員会におきまして、教科書センターで行われましたアンケートについて質問しましたところ、大森教育委員長は、アンケート結果が決め手になった事実はないというふうに答弁されました。
 ところが、昨年7月13日に開かれました第2回教科用図書選定委員会のこの議事録を拝見させていただきましたら、選定委員からアンケートの自由記述欄の内容について問われた事務局は、育鵬社と自由社に対する意見が大半で、採択の是非についてであると回答されております。この回答を受けて選定委員は、この議事録によりますと、そのアンケートの意見を生かさなければならないのでは、また別の委員は、そのためにもしっかりとアンケート結果に目を通す必要があると発言されております。これらの発言から、選定委員会の場において、育鵬社に関する自由記述の数を重視した採択が行われるよう確認がなされたことが読み取れます。これは大森教育委員長の答弁と相反するものですけれども、教育委員会の見解をお尋ねいたします。

◎森本教育委員会事務局指導部中学校教育担当課長 お答え申し上げます。
 教科書の閲覧に関するアンケートは、3つの質問と自由記述欄で構成されております。選定委員会には、回収いたしましたアンケートのうち、3つの質問につきましては集約結果をお示ししましたが、自由記述欄につきましては、時間の制約もございまして、詳細な集約は行うことができませんでした。
 委員御指摘の事務局よりの回答につきましては、選定委員の質問を受けまして、アンケートを集約する作業を行う過程における印象をもとに口頭で御説明したものでございます。アンケートの集約結果につきましては、選定委員会に対して調査研究の参考として提示したものであり、採択に当たりましては、選定委員会が作成いたしました答申を参照しながら、教育委員会の権限と責任において公正かつ厳正に採択を行いました。以上でございます。

◆西崎照明委員 アンケートの集約結果につきましては、調査研究の参考として提示したもので、採択に当たっては公正かつ適切であったということでございます。
 昨年8月5日に行われました教育委員会会議におきまして、加藤指導部長は、アンケートの集約結果として、育鵬社の採択に肯定的な意見が約7割、否定的な意見が約3割と発言されております。改めて確認したいのですけれども、そもそも加藤指導部長はどのような経緯を経て、そしてまた誰の指示で集約結果を報告するに至ったのか、お答え願いたいと思います。
 また、アンケートの自由記述は育鵬社の採択に関するものだけではないはずだと思うのですけれども、なぜ育鵬社に関する自由記述のみ報告したのか、説明をお願いいたします。あわせて、ほかにどのような意見が記入されていたのかもお教えください。

◎加藤教育委員会事務局指導部長 お答え申し上げます。
 アンケートにつきましては、事務局におきまして集約しておりましたが、8月5日の会議の場で求めがありましたので、歴史・公民の採択に当たりまして、集約結果を会議資料として配付し、1つ目に、教科書展示会の開催をどのようにお知りになられたのかについて、2つ目に、閲覧した教科書の種類と学年について、3つ目に、大阪市で使用する教科書にとって特に重要な点についてという3つの質問につきまして、市民、保護者の皆様に選択式で回答を求めたその集約結果について御説明いたしました。
 加えて、自由記述につきましては、保護者・市民が最も高い関心を示している事柄について取りまとめ、その集約結果について御説明いたしました。その後、速やかに会議資料につきましては、ホームページにて公開もいたしました。
 なお、自由記述欄のほかの意見についてでございますが、出版社の特定の有無はあるものの、全ての種目の教科書につきまして、それぞれ少数ではございますが、肯定的な意見と否定的な意見が寄せられておりました。また、教科書の装丁に関する意見や教科書センターの運営に関する御意見も寄せられておりました。以上でございます。

◆西崎照明委員 今の答弁、誰の指示でこの結果を報告したかということに関しましては答弁がございませんでした。これでは、真相究明をうやむやにしようということが想像されてしまいます。そしてまた、ひいては議会軽視にもつながりかねないなというような答弁でございます。
 2月23日の教育こども委員会において、フジ住宅が育鵬社教科書の採択運動をし、大阪市教育委員会の審議に反映させたこの件につき、真相を究明し、責任を明らかにする陳情書が採択されました。この件について、今後どのように調査を進めていくのか、お伺いいたします。
 また、3月8日に文部科学省の馳大臣が記者会見で、先ほどもちょっと出ましたけれども、育鵬社に対しては猛省を促したい、大阪市教育委員会から協力の申し出などがあれば、育鵬社に対する事実調査を行いたいと発言されたと報じられております。今後どのように対応されていくのか、あわせてお伺いいたします。

◎加藤教育委員会事務局指導部長 お答え申し上げます。
 陳情第14号が、教育こども委員会で採択されましたことは、重く受けとめておるところでございます。
 また、委員御指摘の文部科学大臣の発言につきましても、承知いたしておるところでございます。
 現在、教育委員会といたしましては、これらを踏まえまして、他都市のアンケートの実施状況等についての調査や情報収集を進めておるところでございます。今後も公正かつ適正な教科書採択の実施に向けまして、さらに議論を深め、適切な対応に努めてまいる所存でございます。以上でございます。

◆西崎照明委員 今の答弁では、まだ何も決まっていないと、これからどうしようかなというような現状がわかったところでございますけれども、今回の中学校教科書採択は、選定委員会の答申を参照したとはいうものの、現場の教員にとって、本当に使いやすい教科書についての声を届きにくくする一方、保護者・市民のアンケート結果、とりわけ自由記述について、みずからの採択に都合のよい部分を殊さら強調したものではなかったかというふうに疑わざるを得ません。
 加えて、歴史・公民の採択において、採択教科書以外に別の教科書を補助教材として使用するなどという異例の附帯決議がなされ、学校現場の困惑に拍車をかけております。

 次回以降の採択のあり方については、一から見直しを図り、学校現場の声を最優先した仕組みを構築するとともに、保護者・市民の意見を利用したと取られかねないアンケートの実施方法や集約方法についても再考するように強く申し上げまして、質疑を終わります。

大阪市育鵬社教科書採択問題
大阪市会質疑(議事録) 2015.10.5 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2015.12.3 佐々木哲夫(公明)
2015.12.10 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.2.23 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.3.23 北野妙子(自民) – 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
スポンサードリンク
スポンサードリンク

フォローする