2016年3月23日 大阪市会教育こども委員会議事録(1)

北野妙子市議(自民)の質疑

◆北野妙子委員 自民党・市民クラブの北野でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、私のほうからは、前回の予算前の委員会で陳情書が採択されました育鵬社の教科書の採択をめぐりまして、アンケート調査の徹底的な原因究明を求めるというそういう趣旨にのっとりまして、今回も出されてまいりました陳情第44号の審査を行いたいと思います。
 まず、この平成23年度に行われた平成24年度使用教科用図書の採択の仕組みは、昨年の8月に行われました平成28年度使用の教科用図書の採択と異なる仕組みであったというふうに聞いています。
 ここで、資料の配付をお願いいたします。

○広田和美委員長 北野委員より、質疑の参考に資するため資料の配付の申し出がありますので、これを許します。

◆北野妙子委員 今お配りしたものは、まず1枚目を見ていただきたいんですけれども、左右に分かれておりまして、左側が従前のもの、平成24年度のものです。そのときの採択の実施要領ということで、今回の28年度の分につきましては、右側に記載がございます。ぱっと見ていただいて、このフローといいますか、この仕組みが異なっている、変化を遂げたということが一目でわかるということなんです。
 この24年のときには、大阪市内8選択地区ということで、地区調査会なるものがあり、それをまとめる形で選定委員会に上げていく、また別のところでも中央調査委員会があり、そしてまた、もともと一番ピラミッドの底の部分といいますか、現場の声も十分に勘案できるというか、それぞれに調査依頼を受けた者が結果報告をするという、こういうふうないわばピラミッド型をした選択方法を経て、選定委員会が、これまた諮問を受けた教育委員会に対して答申をするというふうな仕組みでございました。
 これが、平成28年度では変わってきた
ということなんです。それぞれの変わったところ、どういうふうに変わったのかということをまず事務局のほうにお尋ねいたします。お答えください。

◎森本教育委員会事務局指導部中学校教育担当課長 お答え申し上げます。
 平成24年度使用教科用図書の採択時には、教育委員会のもとに校長・教頭・教育に関し学識を有する者・保護者代表・教育委員会事務局職員の約30名で構成されました大阪市立学校教科用図書選定委員会を設置し、さらに選定委員会のもとに中央調査委員会・地区調査委員会・学校調査委員会を設置しておりました。選定委員会は各調査委員会の調査結果を参考に、採択地区ごとに、各種目につきまして推薦理由をつけまして教育委員会へ複数者を推薦する、答申を作成することが主な役割でございました。
 中央調査委員会は、校長・教員などから成る約70名で構成され、全市的な立場から専門的に全見本本の調査研究を行うことが主な役割でございました。
 また、地区調査委員会は、市内を8地区に分け、校長・教員などから成ります約100名で構成され、当該採択地区の地域性及び生徒の実態を十分に把握し、全見本本の調査研究を行うことが主な役割でございました。
 また、学校調査委員会は、大阪市立中学校の校長・教頭及び全教員により各校に設置され、各校の特色を十分に踏まえた調査研究を行うことが役割でございました。以上でございます。

◆北野妙子委員 ありがとうございます。
 かなりの手間暇をかけて、ABCの3段階の絶対評価を行い、長所・短所を文章で記入して、どんどん上に上げていくというふうな構図であったということなんです。
 今回、採択方式が変わりました。このような右側の図でございますけれども、これについてなんですけれども、これについてちょっと聞いていきたいと思います。
 まず、8地区あった採択地区というのを1つにした、つまり全市で1種類の教科書を使うことになったのが、選定方法はともかくとして、今回の大きな1つの変化であります。
 以前の説明では、児童生徒の転出入があった場合に、同じ教科書を使っていれば、どこに転校したって同じように教科書が変わらないから、スムーズに移行していけるやろうというふうなことを私、以前に橋下市長がおっしゃっていたのを覚えておりますけれども、1回聞いただけでは、ああ、なるほどな、便利やなと、それだったら教科書ががらっと変わってしまったために戸惑いを覚えたり、進捗状況がどこまで習って、どこまでが履修していないのかがすぐわかるということで、ちょっと考えてみれば、なるほどな思ったんですけれども、よく考えてみますと、例えば市外に行くこともございましょうし、他府県に行くこともあるということで、これは余り理由にならないのかなというふうに考えます。
 そもそも、8つの地区に分けられていたときは、これだけたくさんの方々がかかわり、現場の職員、つまり教職員の方々が全員見ていたということで、自分たちが採択したいというふうな思いの強い教科書を自由にと言ったらちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、選ぶことができた。そういう状況から、この1選択地域、地区にする必要があったのか、なかったのかということなんです。このような地区分けになった理由について改めて御説明をいただきたいと思います。

◎森本教育委員会事務局指導部中学校教育担当課長 お答え申し上げます。
 平成25年12月3日、第41回教育委員会会議におきまして、大阪市を1つの採択地区に変更することが決定いたしました。その理由といたしまして、先ほどの委員の御指摘のとおり、採択地区を1つにすることで、少なくとも大阪市内での転出入では同一の教科用図書を使用することが可能となります。
 また、教員が教材研究の成果を共有することが容易となり、さらなる教員の資質向上が図れるものと期待されることなどが挙げられます。
 現場の教員の意見が教育委員会へ十分に伝わらないという御指摘につきましては、平成24年度使用中学校教科書採択の学校調査会の調査においては、各見本本にABCの3段階で評定を付すのみでございましたが、今般の採択に当たりまして、評定を付すことを求めない一方で、選定委員会が作成いたします答申に広く学校現場の声を反映するため、特筆すべき事柄について文章で表記するよう、学校調査のあり方について教育委員会の判断で見直しを図りました。以上でございます。

◆北野妙子委員 今の御答弁の中で、教科書を同じものにすれば、非常に教材研究なんかにもメリットがあると、やりやすくなって簡単になっていくんじゃないかというふうなよいところもあるというふうにお答えになりましたが、そのことは後で議論したいというふうに思います。
 この表を見ていただいて、左と右のフローによりますと、要するにボトムアップで、積み上げで決めていった、これは絶対評価、それぞれ3段階でありますけれども、表記式ではないものの、3段階を経て絞り込むというふうな過程が確実にあった。しかしながら、推薦という形で最終的に答申に入れることがなしに、絶対評価を加えることもなく教育委員会会議に最終的に上がっていくという、こういうふうになっているんです。そのことについて、きょうは大変お忙しい中、教育委員の高尾先生、そして大森教育委員長にもお越しをいただいております。
 そのことについて、ちょっとお聞きしていきたいというふうに思っているんですが、この採択地区が変わったということだけでなくて、今年度の中学校の教科書採択については、もう御存じのように、ほかにも問題があるように考えています。過去に産経新聞の取締役を務めておられました高尾委員が採択に関与したことでございます。
 以前、10月の市会でしたか、この委員会の中でも高尾委員のほうから、産経新聞の株を所有しているフジ・メディア・ホールディングスという会社と育鵬社とのかかわりを説明されまして、その上で、この採択にかかわることについては、徹底的にリーガルチェックを受けて、大丈夫だと、何重にもリーガルチェックを受けて、採択に加わることについては何ら問題なしというふうなお墨つきをもらって採択に加わっているというふうな御説明がございました。
 我々もそれをるる聞かせていただいたことは記憶に新しいところなんですけれども、しかしながら、私見ですけれども、法的に全く問題がないということと、もちろん「李下に冠を正さず、瓜田に履を納れず」というふうな古い故事もございますとおり、全く少しも疑念がなければ、これは教科書採択に加わらない、みずから加わらないという選択もあったんではないかなというふうなことを感じた次第でございます。きょうはこれは、私が高尾委員に聞きたい質問の肝ではございません。前回の御質疑に対します私の私見でございますので、聞きおいといてください。
 結果として、昨今、報道等を騒がせております前回採択された陳情書どおり、結果として育鵬社の教科書が採択されました。この育鵬社にかかわるアンケート問題が、陳情でも提出されているわけでございますけれども、教科書を採択された委員のお一人として、高尾先生に、このアンケート問題について、どのような見解を持たれているのかをお伺いしたいわけでございますけれども、ざっくばらんに、教育委員会でお話しなさったこととか、お聞かせいただければと思っております。よろしくお願いいたします。

◎高尾教育委員会委員 失礼をいたします。北野先生におかれましては、さまざまな機会を通じまして御指導をいただきまして、心から感謝申し上げます。
 御質問のお話でございますけれども、これはしっかりと拝聴をさせていただきました。前半の部分になろうかというふうに思いますけれども、私としては、以下の点について御留意をいただければ、大変幸甚でございます。
 先生のお話にございましたように、リーガルチェックを受けたということ、それからまた、ほかの委員の皆さんに状況を説明して、私の意見はこうだけれども、最終的には皆さん総意の決断に委ねるという旨の話をし、それでお許しをいただいて採択の審議に加わったと。また、お許しをいただいた以上、この職務を行わないということは、また職務怠慢というふうな懸念も生むという事情があったということでございます。
 それから、お尋ねのアンケート調査ということでございますけれども、これにつきましては、既に教育委員長及び教育長より、組織の代表として詳細なお話があったというふうに伺っております。私として申し上げるのは、あくまでも一委員としてということになろうかというふうに思っております。
 文科省の初等中等局長の通知でございましたか、広い視野の御意見を反映させるように、保護者等の意見を踏まえて調査研究等の充実に努めるべきというふうな内容であったかと思います。私も振り返ってみますと、皆さんの意見が、関心、問題意識というのがどこにあったのか。果たして、それぞれの教科書が、この皆さん方の御意見、御関心について応えているのだろうか。それからまた、それを判断する私として、そういうことを踏まえてその判断作業を行っているのかどうか、そのことを常に念頭に置きながらやったということでございます。
 その結果、私は、公正適切な採択ができたというふうに思っております。意を尽くしませんが、御理解を賜れば幸いでございます。以上でございます。

◆北野妙子委員 後半部分のアンケート調査についてはどうお思いかという感想もお聞きしたんですが、その点はいかがですか。

◎高尾教育委員会委員 アンケート調査について、先ほど申し上げましたように、教育委員長なり教育長からしっかりとした説明がなされているというふうに思います。私が改めてそれに追加するというのは、これはちょっと不適切であろうかなというふうに思っておりまして、私の一個人の体験といたしまして、どのようにアンケート調査というものに向き合ったかということを申し上げたところでございます。

◆北野妙子委員 ありがとうございました。
 教育委員会会議の議事録というものが公表されております。これにこの間のどの方がどのタイミングでどう言ったかということが全部記録されておりますので、非公開の部分もありますけれども、この件につきましては全てフルオープンになっておりますので、議事録を取り寄せまして、この間、どのタイミングで行われたかということを調べたんですけれども、まず中学校地理の採択があり、帝国書院に決まりました。補助教材である地図、これの採択がありました。これも帝国書院に決まりました。その後、事務局のほうから御説明があったわけでございます。これについては、アンケート調査の結果は参考にするけれども、しかしながら前回のやはり同じタイミングの予算委員会の前の常任委員会の席で、木下委員のほうから、大森教育委員長に直接お尋ね申し上げましたとおり、言葉は悪いですけれども、箸のこけたことまで一切関知していないということで、教育委員会としては、この間、採択に関しては、瑕疵はないというのが、これが最終的な結論といいますか、御答弁の肝であったかというふうに認識しているところでございます。
 今年度の教科書採択について、もう一つの問題がございまして、中学校の社会科につきましては2冊目の教科用図書を補助教材として使用できるように附帯決議がなされたという文言が、この2枚目の資料の後ろにつけてございます。
 これ同日、教科書採択の日に行われた教育委員会が出されました教育委員会会議を受けてのペーパーと裏側に附帯決議が書いてございます。これは大変問題だと思っておりまして、まず2冊目の教科書と呼んでよいのか、補助教材、あるいは副教材と呼んでよいのかわかりませんけれども、まず事務局に確認したいと思うんですが、学校教育法において、この教科書を補助教材として使うことができるかどうかについてお答えください。

◎森本教育委員会事務局指導部中学校教育担当課長 お答え申し上げます。
 平成27年3月4日に文部科学省から、学校における補助教材の適切な取り扱いについてという通知がございました。その中には、学校における補助教材の使用の検討に当たっては、その内容及び取り扱いに関し、特に以下の点に十分留意することと。教育基本法・学校教育法・学習指導要領等の趣旨に従っていること、その使用される学年の児童生徒の心身の発達の段階に即していることなどが示されております。文部科学省の検定を通りました教科用図書につきましては、補助教材として使うことは何ら問題がないというふうに認識しております。以上でございます。

◆北野妙子委員 何ら問題がないということなんですけれども、この予算書の事業別調書というのがありまして、ここに補助教材は学校教育法において教科書以外の図書その他の教材というふうに書いてあって、教科書を一義的には認めていないということなんです。しかも、これは1,000万円計上されています。その中には、各校に大規模校以外は40冊、図書に配架するというふうなやり方で配架されているわけでございます。それが問題があるという私の意見でございます。
 大体、教科書というのは、自分のものですから、そこに書き込みを加えたりとか、あるいはアンダーラインマーカーでマークしたり、そういうことをしながら、だんだん自分のものになっていって使いこなす、全て自分が会得するというところまで使いこなしてこそ教科書だと思うんですけれども、図書館に配架された物がそういうことができないのは当然のことであって、十分に検定教科書を使いこなすところまでいかないんじゃないかということが、教育効果としていかがなものかというふうに思うところでございます。
 一部の教科に補助教材を購入することが異例であることは間違いないわけですけれども、どこやらの県で一部あるということなんですが、非常に異例であるということですね。この教育委員会会議の中にも、それこそ社会科に関しましては、地理も公民も歴史も、相当悩まれて選択をされたという経過がここにしっかり記されておりますのでわかります。しかしながら、どうしてこの補助教材を手回しよくと言ったら、大変表現は乱暴ですけれども、あらかじめどっちにしたらいいか、2つのうち1つに絞らないというふうな苦渋の決断で、この補助教材を用いることになったのか、これは大森教育委員長にお答え願います。

◎大森教育委員会委員長 お答えいたします。
 先ほどの事務局の答弁で、法的に何ら問題ないということについて、北野委員のほうから、教科書を補助教材というのはおかしいんじゃないかというような法律の読み方をされていましたけれども、本市において、教科書として使用されるものはあくまで採択教科書、そしてもう一つの教科書は補助教材でありますので、本市においては教科書ではございません。本市の学校において使用される場合には、それは補助教材という位置づけになりまして、それについては検定を通った教科書というのは、内容的に全く問題がないので、補助教材とすることに何ら問題ないという趣旨の答弁を先ほどさせていただいたところです、事務局のほうから。
 あと、附帯決議の内容でございますけれども、これは決して突飛なアイデアではございません。国のほうの話ではございますが、平成26年3月18日に、当時の文部科学大臣、下村大臣が、定例記者会見の場で、朝日新聞の社説に言及しながら、教科書を2つ使ったらよいではないかと述べられ、2つ使って子供たちにその教科書の記述がどう違うのかということを学んでもらうということは、より客観的に物事を判断するよい材料になると思いますというふうに、その意義も明らかにしておられます。
 今回の私どもの検討というのは、そういう大臣の御発言、それから先ほど先生からも御紹介がありました他の自治体の状況も踏まえつつ、主体的に判断したと。主体的な判断の中身といたしましては、1つの教科書から覚えるという方法から、みずから考え、みずから判断する、そういう有権者を育てる教育の第一歩というふうになるんじゃないかというそういう判断、それから過去の歴史や現在の政治・経済・社会に関するさまざまな視点や多面的な捉え方に触れることが、有権者というだけではなくて、自分の頭で広く深く考える、そういう自分の意見を持つ、そしてそれを表現する、いわゆる主体的な学習というものにつながる可能性を広げることができるのではないか、そういったような理由から附帯決議を行ったわけでございます。
 先ほど申し上げましたように、教科書採択そのものについては、採択教科書というのは適正に、これまでの答弁で申し上げたように適正に採択したわけですが、なお、いわゆる民主的な採択ということで、実質的な選定は教育委員会の会議ではなくて、学校現場の先生方に委ねるべきとの御意見、そういうものが存在しているということは承知しておりますけれども、現行制度はそのような考え方には立っておりません。そして、現在の政府・政権の意向を受けた文部科学省が、制度どおりの採択のあり方、すなわち教育委員会の判断と責任による採択を実質化してくださいということを強く求めてきたことは、御承知のとおりでございます。そして、本市の教科書採択のあり方は、こうした政府の方針に完全に沿ったものであるというふうに認識しているところでございます。
 また、教科書会社と教員との不適切な接触が全国的に見られ、大きな社会問題となっている現状に鑑みましても、実質的な選定を学校現場の先生方に委ねるというかぎ括弧つきの民主的な採択という御意見が、現行制度より勝るいい考え方だというふうには私ども思っておりません。
 本市におきましては、教科書問題といえば、何かもっぱらフジ住宅と育鵬社社員の行為に関する問題であるかのような議論になっているところでございますが、教科書会社と教員との不適切な接触が、この大阪においても現実の大問題であることは、御承知のとおりでございます。
 教科書採択の例に見られますように、本市の教育委員会は、みずからの責任を自覚し、権限を行使する執行機関として、制度本来の機能を果たしてきております。国で教育委員会制度の改革が議論された際には、教育委員というのは、事務局の決めた方針を短時間の会議で追認するだけの名誉職というような指摘がありましたが、こうした指摘は、本市には全く当てはまりません。本市の教育委員会が、仮に国で問題視されたような何もしない教育委員の集まりであるならば、本日もこうして出席要請をいただいて、厳しい御質問を頂戴することもなかったのかなと、このように考えておりまして、本市の教育委員が名誉職ではなく、実質的な仕事をしてきたからこそ、こうやってお招きいただいているんだろうと前向きに受けとめさせていただいているところでございます。どうもありがとうございます。

◆北野妙子委員 わざわざ本当にお忙しいところを御出席いただきまして、ありがとうございます。
 要するに、一番最初にこの教科書の採択方法が変わったということで、かなり教育委員会が担っている、いわゆる諮問を受けた後の答申が非常に重くなってくるということなんです。それで、そこで行われた結果、これだったと教育委員会会議の議事録だったとしますと、最初におっしゃった、事務局が答えたんですけれども、1つの教科書にすることの意義について、るるお答えいただきました。1冊にしたらいいやろうと、教材研究、うまいこといくとおっしゃりながら、教科書が2冊になってしまったんです。ましてや初めて、歴史とか公民とかといった非常に社会的、また政治的なファクターが入ってくることを客観的に捉え、それを自分でどうそんたくしていくかというのは、これからの話であって、まずは事実をできるだけ客観的に、素直なところで、今スポンジに水が吸い込んでいくように子供たちは吸収しますから、釈迦に説法かもしれませんけれども、そういう状態で、どっちも選ばれへんから1つを2つにしてんというふうな、そういうふうな非常に短絡的な決め方で2冊の教科書ができてしまったことを非常に残念に思います。
 それと、最後、このことについて附帯決議をつけられるに当たりましては、帯野委員たった1人が、ちょっと早過ぎるということで、意見を具申されておられます。このことについては、非常に大きな決断であると、1冊が本当の採択教科書で、もう1冊が補助教材であると、この2つの教科書ができてしまったことに関しては、もうちょっと時間をかけて、こんな大事なことなんだから話し合うべきではなかったのかなということで、6人いらっしゃる教育委員のうち帯野委員だけが反対をされて、そういうふうな御意見を大変時間がタイトな中で、1時ぎりぎりのところでおっしゃっていますよね。このことは非常に大きいかと思うんです。それが、我々普通の感覚だと思います。
 これから、どうなっていくかわかりませんけれども、1,000万円のことを計上されて、今回、各学校の図書館に配架されたものがどういうふうに利用されていくのか、活用されていくのかというのはしっかりと見守っていきたいとは思いますものの、やっぱり今回のこの教科書採択をめぐっては、社会を大きな波紋に巻き込んだことは間違いのないことでありまして、文科大臣からも、新聞報道等で猛省を促すというふうな記事もございました。要するに、教育委員会が非常に大きな権力を持ち、そこでかなりの議論があったのは事実でございましょう。しかしながら、そこで決まったことが、もうこのまま予算に反映されて、全130校に実行されるということの重さというものをしっかりと受けとめていただきたいというふうに思います。
 現場が、もしくは子供たちがどのような反応を示すか、あるいはそれを受け取った後、例えば家庭で話をするときに、この話がもっともっと輪を広げて、2冊教科書があることやら、あるいは政治・社会・経済に対してどういうふうな考えを持っていくかということを子供たちに期待するところでございますけれども、今回の決断に関しては、非常に拙速であったと私のほうから意見を申し述べさせていただきます。
 大森教育委員長、何か聞きますところによれば、大きな決断をされたということで、任期満了前に、この3月末をもって御退任というふうに聞いておりますが、もしちょっと1分ほどでも時間がありますので、御感想ございましたら、この際でございますので、私のほうから委員長のほうにお時間を差し上げますので、どうぞおしゃべりになってください、お願いいたします。

◎大森教育委員会委員長 お時間、ありがとうございます。手短にしたいんですが、ちょっと私、手短なのが不得意なんですけれども。
 まずはこの3月末、4月初めをもって、私の本務・本業のほうの大学教員の職場が変わるということがございまして、詳細を述べてもやむを得ないことではございますが、これまでよりも格段に多忙になるということがございます。その中で、私といたしましては、やはり教育委員という重責を務める以上は、これまでと同様な注力、力を注ぐことができなければ、それこそ先ほど名誉職と申し上げましたが、身分だけ保つというのは、私としては耐えがたいというこういう判断のもとに、同時にまた年度末というのは、教育委員会に限らず、組織の体制が変わるときの1つの区切りでもございますので、一定、わがままということは承知しておりますが、そういったことで辞職の申し出をさせていただいたということでございます。
 そして、教育委員会のほうにつきましては、昨日の教育委員会会議のほうで同意をいただいたと、あと市長の御同意が必要と、こういう現状かと認識しております。
 あと、私のほうで、約4年にわたり務めさせていただきました。残念ながら、いろいろ先ほど、偉そうにいろいろ高尾委員を含めて、私も含めて委員、みんな頑張ったというふうな趣旨のことを申し上げましたけれども、結果という意味では、十分な結果が出ているとは胸を張れないという部分はございます。そこの辺につきましては、私自身もまた新しい吉村市長も、そして他の教育委員も同様でございますが、現場における実際の教育活動、それから子供たちの学習、学びというものに、直にというか、じかにというか、効く政策というものをきちんと、今後はそこに一層力を注いでいくということが必要だなというふうな話を皆、しているところでございます。
 そういうことで、私自身は去りますけれども、この後も本市の教育行政につきましては、教育委員会が市長と連携しながら、きちんと進めていただけるのではないかというふうに考えているところでございます。
 4年弱の間、大変お世話になり、どうもありがとうございました。

◆北野妙子委員 ありがとうございました。以上です。

大阪市育鵬社教科書採択問題
大阪市会質疑(議事録) 2015.10.5 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2015.12.3 佐々木哲夫(公明)
2015.12.10 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.2.23 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.3.23 北野妙子(自民) – 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
スポンサードリンク
スポンサードリンク

シェアする

フォローする