2016年2月23日 大阪市会教育こども委員会議事録(2)

江川繁市議(共産)の質疑

◆江川繁委員 日本共産党の江川でございます。私のほうからは、先ほど西崎委員もされましたが、陳情第14号について質疑をいたします。重要な答弁が含んでおりますので、重複することはお許しを願います。
 まず、先ほど西崎委員に対して、このアンケート、いろんな不適切あるいは不正またはこの採択にかかわる重大な疑念があるという中身について、この責任についてお聞きしたところ、事務局、実務の方だということで、非常勤だからというような答弁がありましたが、申すまでもなく、ここにいらっしゃる、出席された理事者も含めて、委員の方も含めて教育行政の最高責任者、最終責任者は教育委員長にあるのは御存じだと思いますが、その点からいって先ほどの答弁は極めて重大な問題を含んでると思いますが、その点についてまずお伺いいたします。

◎大森教育委員会委員長 お答えします。
 私どもの役割というのは、最高の方針、大きな方針というものを重要事項について決定していくと、その決定された方針のもとに日々の詳細なマネジメント、これを全部、私ども教育委員が監視して、その細かいところを毎日是正するというふうな、そういう制度のたてつけにはなっていないということは、江川委員も御理解のことと思います。
 我々の責任としては、今般のような想像もしなかった、もしも陳情書に書かれてるような事柄が事実であれば、持ち帰ってとかさまざまなことを指摘されてますので、それを受けてどうするかということをきちんと検討するというのは我々教育委員の責務だと思っておりますので、早速に事務局に指示し、他の自治体の調査法等について調査するようにと指示をいたしまして、次回の採択に向けて、きちんとその見直しの必要性があるかどうかということを議論していくということでお答えした、これこそ教育委員の責任でありまして、そんな森羅万象全部知っていなければ教育委員、その責任を果たしていないって冗談じゃないです
 それは、もう本当に教科書採択についても、委員御存じかどうか知らないけど、我々が費やしてる時間は社会科だけじゃないんです。膨大な時間を費やして、みずから各委員が責任を持ってその採択に当たって意見を言えるように教科書を見てるんですよ。教科書の問題に限りません。さまざまな問題について私ども委員は物すごい時間と注力を注いでるわけなんですよ。それでもってまだ足りないというふうなことを言われても、こういったことが起こったときにきちんと対応するのが我々監督、片仮名で言えばガバナンスといいますけどね、日々のマネジメントを我々がやってるわけじゃないんですから、ガバナンスの最高機関としての責任はきちんと果たしてます

◆江川繁委員 例えば、このアンケートについて実務に任せたと、それについて別にどうやこうやと言ってるんじゃないですね。このアンケートのことで極めて重大な問題が結果として起きてるわけですね。
 例えば、ある学校で不幸にも事件が起こり、帰らぬ人となった。そのときには、あなたがそれじゃ、その学校の当事者のやり方等が問題であって、教育委員会として、最高責任者として、最終責任者としては、全くこの結果責任については負わないというそういった答弁だと思いますが、その点どうですか。

◎大森教育委員会委員長 お答えします。
 それは、本市においては桜宮高校の事案ということで既に起こってるわけですね。私どもはそれを受けて、私、当時は委員長ではございませんでしたが、教育委員全員、教育長も含めて委員全員がその事態の重大さを深刻に受けとめて、きちんとおわびも申し上げつつ、大事なのはこれに対する適切な対応をとったということでございます。適切な対応を決定するに当たっては、ほかのどこかの自治体と違って教育委員は蚊帳の外ではなくて、きちんと事態の把握に努めてどう対応するかと、その学校現場にも出かけていき、教職員の皆さん、それから生徒の代表の皆さん、そういう方々の声も聞きました。その上でさまざまな決定をその当該高校、桜宮高校についてもとっていったわけです、詳細は省略しますが。
 あと大事なのは、その事案によって何が明らかになったかということでございます。その明らかにするに当たっては外部監察チーム、弁護士さんたちに頼んでさまざまな問題点指摘いただきました。その問題点を受けて、我々大阪市の教育委員会は、臭いものにはふたではなくて問題を直視して、例えば一番大きな問題は、指導主事が校長が声を荒げるともうそれ以上抵抗できなかった、これあの事件を起こさなくて済んだかもしれない大事なポイントなんですね。
 そういった要するに学校から報告がきちんと我々教育委員のところに、最終的な処分等について権限を持ってる我々のところに来ない、体罰、暴力行為がいずれかの段階でストップしちゃう、報告が上がってこない、それをどう防ぐかということで我々は真摯に議論し、突き詰めて考えて、今の時点では私ども、報告がかつてのように上がってこないという状況ではなく、相当に上がってくる、原則として上がってくるという状況を実現できてると思います。その上で体罰、暴力行為の数は減少してるというデータ、調査結果出ております。これが行政の責任者の責任ですよ。以上です。

◆江川繁委員 今、ある学校での不幸な事件と種類は違いますけどね、同程度の重大な、採択をめぐっての重大な疑念が広がっている。新聞でも書かれておりますし、陳情もされております。そういった結果が今重大な問題をはらんでいる。その最高責任者としての自覚を持って臨んでいかなければならないということについて、あなたは自覚がないんだというふうに受けとめることについて極めて残念だと、遺憾だということで思っているところです。
 ところで、陳情書の内容及び裁判での大量の証拠資料を拝見すれば、育鵬社は採択のための不正なアンケート運動、アンケート用紙持ち帰り、陳情者によれば、あるいは資料によれば1,232枚、多重投票などによるアンケート投入600枚以上、肯定的な、このもので言えば779件に近づく、そういった市民の信頼を損なうゆゆしき事態が生じております
 アンケート用紙の開示を陳情者が分析されておりますし、私もこの開示されたものを見せていただきましたが、例えば市外の泉大津市在住の同一人物が24枚、多重投票の可能性、先ほども少し指摘がありました。あるいは市外の方の投票が大変多いというのもあります。そういった公正な教科書採択を行う責務ある教育行政として、この疑念の徹底究明、その責任の所在を明らかにすることは当然の事項でありますが、この件についてもう一度、大森委員長のこの認識と対策を改めてお聞きいたします。

◎大森教育委員会委員長 お答えします。
 まず、先ほどの答弁について責任者としての自覚がない、委員長としての自覚がないなんていう結論が導かれるのは、私はちょっとも理解できなかったです。ということをまず最初に申し上げた上で、2つ目の御質問についてですけれども、先ほども西崎委員の御質問に対してお答えしたように、これはアンケートの実施方法、どういう方法がいいかというのはなかなか難しいです。要するに見張ったら心理的圧迫を受ける、特に社会科の教科書については思想信条の自由にもかかわりますから、本当にそれやったほうがいいのかとかいろいろございます。
 したがいまして、何度も申し上げますが、今般こういうやり方をとったことについて教育委員会としての瑕疵はないと考えております。また、それよりも重要なのは、この陳情書を出された方々自体を批判するわけじゃないんですが、どこからこんな情報とやらが来たのか全く理解に苦しむ。つまり、数がどっちが多い少ないとか、そんなことで我々、教科書採択、決め手になるとか影響を受けるとかそんなことは全然ないんで、どっちが7割、3割でも、それは我々一人一人の委員が教科書を実際に手にとって見て、そして専門調査会や選定委員会から上がってきた答申等、資料を見て、事務局の助言も仰ぎながら真摯に長時間にわたって議論して、それは社会科だけに限らないことですが、やってきてるわけですね。
 ですから、突拍子もない想像力豊かな、どなたかわからないけど、この陳情書を出された方々に想像力ある人が、何か情報というのか、うわさというのか、提供されたのかちょっとわからないんですが、もうびっくり仰天ですよ。全く信じられないようなお話なんで、想像力豊かな、我々がどっちが多い少ないなんてそんなことで影響を受けるはずがない
 それから、今般のそのアンケート結果、江川委員の御意思には沿わないアンケート結果だったのかもしれませんけれども、日本共産党大阪市会議員団から6月23日に教育委員長、大森不二雄様宛てに申し入れをいただいておりますが、その申し入れの中では、教科書展示会における保護者、市民の意見を尊重することというふうに申し入れ頂戴しております。もし結果が7割3割逆だったら、我々は何の影響も受けませんけども、江川先生は御納得だったんですかね、ちょっとそれよくわからないですけど、冗談じゃないんです。そんなことで我々に不正なんかありません。不正という意味、どういう意味、誰に対しておっしゃっているのか。教育委員会には委員にも事務局にも不正はございません、今回の件について。
 じゃ、不正って何だということで想像するに、会社の名前、今般の陳情書を見てもなかなか覚えられない、フジ住宅でしたっけ。フジ住宅の不正なんでしょうか。それは我々、それ何をもって不正と言うか。先ほども申し上げたように組織的動員というのは株式会社に限らず、この育鵬社という会社の教科書への反対派の方々もやってるわけですよ。おかげさまで、そういった方々も3割ですからね、相当な数ですよ。そういったアンケートをいただいてて、かつ先ほどの答弁で申し上げたように、その中には筆跡等から疑わしい、同じ方がいろんな会場で投函した疑いが濃いものもございます。不正というのはそれ全て言うんでしょうか。それであれば、要するにそういうことができないということが最優先の課題であれば、我々は数を問題にしてるんじゃないんで、慎重に検討する必要があると思うんですが、見張っていて持ち帰ったりできないようにということやら、二度三度投函してないかとか、またこれ教科書展示場、各所にありますからね、住所、名前書かせれば大丈夫なのかとか、そこまでやることなんでしょうか。我々は数なんか重視してないのに。だから不正って何でしょうかということなんですね。
 そういうことで申し上げますと、私どもとしては全く不正も何もないということでございます。ただし、要するにアンケートの実施方法の詳細につきまして、次年度に向けてさらに改善できる点があるかどうかは検討したいと思っておりまして、これから教育委員の間で議論してまいります。そのために他の自治体のアンケートの実施方法について調査を事務局に求めたところであります。

◆江川繁委員 このような公正な制度を損なうようなやり方で採択に大きな影響を与えたという重大なずさんな事態が明らかになっているわけです。こういったことが想定できなかったということ、またこれからの徹底解明とその報告をきっちりと行うように、そして責任の所在を明らかにすると同時に、大森委員長も今ずっと言われてますように、これは責任の自覚がない。最高責任者、最終責任者としての自覚を持ってこの問題について解明することを再度指摘をして、もう時間のほうなくなりましたので、これで私のほうは終わらせていただきます。

大阪市育鵬社教科書採択問題
大阪市会質疑(議事録) 2015.10.5 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2015.12.3 佐々木哲夫(公明)
2015.12.10 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.2.23 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.3.23 北野妙子(自民) – 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
スポンサードリンク
スポンサードリンク

シェアする

フォローする