2015年12月10日 大阪市会教育こども委員会議事録(1)

西崎照明市議(公明)の質疑

◆西崎照明委員 公明の西崎でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、陳情第113号、教科書採択につきまして質問させていただきます。
 10月の、この教育こども委員会でも教科書採択については質疑をさせていただいたんですけれども、その際の説明は納得しがたいものでありました。
 そこで、さらに先日の決算特別委員会でも我が会派から質問を行いましたが、再度、今年度の中学校の教科書採択について伺います。
 平成27年4月7日付文部科学省通知「平成28年度使用教科用図書の採択について」には、調査員等が作成する資料において、それぞれの教科書について、何らかの評定を付す場合であっても、必ず首位の教科書を採択・選定、又は上位の教科書の中から採択・選定することとするなど、採択権者の責任が不明確になることがないよう、当該評定に拘束力があるかのような取扱いはしないことと示されております。
 私は、この通知を採択資料の作成過程において教育委員会の権限と責任を明確にすれば、学校調査会は拘束力を伴わない評定や順位づけを行えるものと解釈しております。
 そこで、この4年間の大阪市の教科書採択における学校調査のあり方の変遷について調べてみましたところ、平成24年度から使用する中学校の教科書採択においては、各教科書見本本にABCの3段階で評価を付す調査研究が行われておりました。
 平成27年度から使用する小学校の教科書採択においては、調査研究結果を特にすぐれている点と特に工夫配慮を要する点に分けて箇条書きで示す方法に改められました。そして、今回、平成28年度から使用する中学校の教科書採択につきましては、特筆すべき事柄、これを文書表記するよう改められております。
 この結果、学校は各教科書に順位を付すことができずに、すぐれている教科書なのか工夫・配慮を要する教科書なのかも示せないようになってしまいました。これでは、教育委員会は教員の声が採択権者に届かないような仕組みを構築しようとしている、このようにしか私には思えません。
 学校調査会の調査方法を見直した、この根拠につきまして、教育委員会の見解をお伺いいたします。

◎森本教育委員会事務局指導部中学校教育担当課長 お答え申し上げます。
 平成24年度の中学校教科書採択は、学校調査会の調査におきまして、各見本本にABCの3段階で評定を付すのみでございました。その結果等を踏まえまして、選定委員会が種目ごとに推薦したものの中から教育委員会は採択を行いました。
 文部科学省の通知につきましては、年度当初に「使用教科用図書の採択について」を各都道府県教育委員会教育長宛て通知し、教科書採択方法の改善についての項で委員の御発言にあったとおり、今年度の採択において見直しを図るべき事項について示されました。
 教育委員会といたしましては、これを踏まえまして調査研究のあり方を検討し、今般の採択に当たり評定を付すことを求めない一方で、選定委員会が作成する答申に広く学校現場の声を反映するため、特筆すべき事柄について文章で表記するよう、学校調査のあり方につきまして教育委員会の判断で見直しを図ったものでございます。以上でございます。

◆西崎照明委員 今の答弁では、教育委員会は、学校調査会の主体的な調査活動を制限するために調査方法を改めたとしか私には思えません
 先ほど平成27年4月7日付文部科学省通知について述べましたが、その通知が出された後、4月22日に行われました第189回国会文部科学委員会におきまして当時の下村文部科学大臣から、公立学校の教科書採択の権限は、その学校を所管する教育委員会に属しているが、実際の採択は幅広い意見を反映させるため、通常、教員や保護者を初めとした調査員による調査研究を踏まえた上で行われているというような発言がありました。
 10月の答弁の中でも、この調査結果に現場の教員や保護者の意見が反映されているという、こういう説明がありましたけれども、文部科学大臣の発言のとおり、教育委員会はその調査結果を踏まえた上で採択を行ったんでしょうか。調査資料に、いわゆる順位づけを行わず、教育委員会が現場の教員や保護者の意見を取り入れることなく、権限と責任の名のもとに公平性を欠いた採択を行ったんではないでしょうか、御答弁ください。

◎森本教育委員会事務局指導部中学校教育担当課長 お答え申し上げます。
 教科書採択につきましては、関係法令を初め、文部科学省や大阪府教育委員会からの通知等に基づき、教育委員会の権限と責任において適切に実施しております。
 教育委員会から諮問を受けた選定委員会には、保護者の代表や校長が選定委員として委嘱されております。選定委員会は、教員で構成される各調査会の調査結果や市民・保護者アンケートの結果を踏まえまして、「調査の観点」に基づいて答申を作成しております。
 答申が文章表記となったことで教科書の特徴が詳細に余すことなく記述され、教育委員会が公正に採択する上で、より適切な資料が得られたと考えております。
 また、答申につきましては、私ども事務局から説明を行い、教育委員会としてその内容を参照し教育委員会会議におきまして十分な審議を行い、採択権者の責任において公正かつ適正な採択を行ったところでございます。以上でございます。

◆西崎照明委員 我が会派は、先日の決算特別委員会で、この採択の透明性の確保について教育委員会の見解を問いました。
 本日の答弁で、文部科学省通知に基づき教育委員会が学校調査会のあり方について検討を重ねた結果、文章表記となったということですけれども、授業を担う先生方の意見が反映されて、そしてまた、保護者や市民の願いが受けとめられた採択になっているかということについては、依然、心にちょっと疑念が残っているようなところでございます。
 いま一度、教育委員会の見解を伺いたいなと思います。教育次長お願いいたします。

◎大継教育次長 お答え申し上げます。
 ただいま委員より、教科書採択に当たりまして教員や保護者、市民の意見が教育委員会に届いていないのではないかと、こういう御指摘を重ねて頂戴した次第でございます。
 子供たちにとりまして、よりよい教科書を採択をするために教員や保護者、市民の意見を生かしながら、引き続き、関係法令や文部科学省の通知などに基づきまして、一層、公正かつ適正な採択に努めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。以上でございます。

◆西崎照明委員 透明性のある、そして教員や保護者、市民の意見が反映されるルールづくりといいますか、このようにお願いしたいなというふうに思っているところでございます。(後略)

大阪市育鵬社教科書採択問題
大阪市会質疑(議事録) 2015.10.5 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2015.12.3 佐々木哲夫(公明)
2015.12.10 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.2.23 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
2016.3.23 北野妙子(自民) – 西崎照明(公明) – 江川繁(共産)
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