高校生の政治活動、衆院文科委で質問

 3月9日の衆議院文部科学委員会で、高校生の政治活動に関する文科省通知について、大平喜信衆議院議員(日本共産党)が質問をおこなった。

 18歳選挙権に伴って文部科学省が高校生の政治活動を「緩和」する方針を示して通知を出したものの、文科省が出した内容については、高校生の政治活動を引き続き制限したり萎縮させたりするのではないかという疑念が各方面から出されている。

 実際に愛媛県教育委員会では、通知をもとに「政治活動への届出制・許可制」へと校則を変更するよう各高校等に求めていたと報じられている。

 大平氏は通知について、「制限・禁止する活動だと誰が判断するのか」などと質問した。文科省側は「学校の設置者、もしくはその命を受けた学校長が判断する」とする答弁をおこなった。

 大平氏は以下のような事例をあげて、質問をおこなった。

――例えば、近所の駅に安倍首相が演説に来ることになった時に聴きに行くとした場合、生徒は事前に届け出を出さなければならないのか。

――家族で外出中に通りがかりで政治家の街頭演説に遭遇し、成年者の家族は演説を聴くとなった。しかし高校生はこのような場合、事前に届け出を出していないのだから帰らなければならないということになるが、どうなのか。

――自民党は18歳から加入を認めている。共産党も同じく18歳から加入を認めている。もし生徒が政党に加入するとなると政治活動になるから、届け出なければいけないのか。

――A高校に通う生徒とB高校に通う生徒とは友達どうし。休日に一緒に出掛けていた時にデモに遭遇し、デモの趣旨に共感した。このような場合、A高校の生徒は政治活動は自由となっているのでデモに飛び入り参加できるが、B高校では事前届出制となっているので、決まりを守る限り参加できないことになる。

 馳浩文部科学大臣や文科省の担当者はいずれも、「必要かつ合理的な範囲内となるように、各学校等において適切に判断する」という趣旨を繰り返した。

 質問は衆議院のインターネット中継のアーカイブで視聴できるが、大平議員の質問は、文科省通知の問題点を深く掘り下げている、鋭い質問だという印象を受けた。

 通知によって高校生の政治活動を不当に制限する危険性があることは、憂慮される事態である。高校生だからという理由で特別の制限を加えるようなことは好ましくなく、成年者と同等の活動が保障されるべきではないのだろうか。

(参考)
高校生への制限 違憲 大平氏「政治活動の自由こそ」(しんぶん赤旗 2016/3/10)

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