神奈川県立神田高校不適切入試問題:復帰嘆願署名の動きも

 神奈川県立神田高校で入試選考基準にはない「願書提出時の服装・態度」を勝手に選考基準に加えて不合格にしていた問題で、不適切入試を主導したために解任された前校長の復帰を求めて、同校のPTAらが署名活動をおこなっているということです。


 署名活動を推進する者の言い分としては、「校長の判断は正しい」「校長はいい先生だった」などというものです。
 しかしこの主張は、全く別の問題を意図的に混同している、感情的なものにすぎません。「目的のためならば不正をおこなっても構わない」「いい先生だから不正をしても許される」と言っているのと同じです。
 校長が在任時におこなっていた教育活動が「よいもの」だったとしても、問題の根本は全く別のものです。
 今回の問題の核心は「事前に発表された選考基準にはないにもかかわらず、後付け的に裏基準を勝手に作って、その裏基準に沿って不適切入試運営をおこなった」というものです。それ以上のものはありません。普段の教育活動とは全く関係ありません。
 また不正を擁護するなど論外です。服装や態度を合否判定基準に入れたければ(個人的にはそういう主観的なものを入れるべきではないと思いますが)、事前に公表すべきでした。
 もっとも、入試運営の不適切さを認めることを前提に、「校長の解任は重すぎる」という主張も成り立ちうるでしょう。しかしこの主張は、あくまでも入試運営が不適切だったという根本的な問題を踏まえてからおこなうべきものです。
 しかし校長の解任を批判したり署名活動をおこなっている者は、そういう立場ではありません。不適切な入試運営を正当化した上で解任批判や署名活動をおこなうのは、悪質極まりないといわざるを得ません。