給食のパンで窒息死事故:千葉・船橋の小学校

 千葉県船橋市立峰台小学校で10月17日、6年生の男子児童が給食のパンをのどに詰まらせて窒息死する事故が発生しました。

 すぐに担任教諭や同級生が気付き、スープを飲ませたり手洗い場で吐かせるなどの応急措置をとらせたということです。しかしのどに詰まらせたパンは取り除けず、数分後に容態が悪化したことから、担任教諭らが応急措置をしながら119番通報しました。事故から約15分後に救急車が到着しましたが、救急車到着時には心肺停止状態となっていて、同日夕方に死亡したということです。

 「軟らかいパンでこんなことが起き、ショックを受けている。学校の対応に問題はなかったと思う」(同校校長の談話。『読売新聞』web2008年10月21日配信より)という学校側の戸惑いとショックは、痛いほど理解できます。報道されている範囲内では、学校側は最大限の対応を実施し、重大なミスはしていないように思われます。

 このような事故が発生したことに対して、驚きとショックを禁じ得ません。窒息事故の原因食材といえば、昔から多く事故が報じられている餅や、最近社会問題化しているカップ入りゼリー(いわゆる「こんにゃくゼリー」)などを連想するのが一般的だと思われます。「パンで窒息事故」は、現状では多くの人にとってなかなか思い浮かべにくいものです。

 しかし一般的にはあまり知られていないとはいえども、厚生労働省の研究『食品による窒息事故に関する研究結果等について』(2008年調査)によると、食物での窒息事故では、原因となった食材は、米飯やパンなどの穀類が多いということです。同調査では、2006年1月~12月に発生した窒息事故で原因食材が判明したものでは、餅77例、米飯61例、パン47例などという結果が出ています。パン以上に窒息事故が起こるとは素人目には思えないような粥ですら、11例の事故が起こっています。一方で、社会問題化したカップ入りゼリーでの事故は意外に少なく、8例でした。(同調査では、各地域の消防本部と救急救命センターにそれぞれ調査をおこない別個に集計しているため、両者の調査数値にはずれがあり、当サイトでは消防本部での調査結果の数値を紹介しています)

 今回の事故は、学校での給食指導のあり方に大きな影響を与える可能性もあります。事故の内容を詳細に分析し、同種事故の再発防止のための教訓としていくことが、全国的に求められています。

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