「奈良県少年補導に関する条例」が成立

 「奈良県少年補導に関する条例」が、3月24日の奈良県議会で成立したということです。

少年の補導に法的根拠 奈良県が初の条例可決〔『共同通信』2006/3/24〕
 飲酒、喫煙や無断外泊、深夜はいかいなどの「不良行為」を細かく定義し、警察官らによる少年補導に全国で初めて法的な根拠を与えた「奈良県少年補導に関する条例」が24日、県議会で賛成多数で可決、成立した。施行は7月1日。
 少年犯罪の深刻化を受け、警察庁も補導手続きの明確化など非行防止法制の在り方を検討中で、これを先取りした形。警察官が少年を一時保護したり、たばこなどを預かる権限も規定しており、「警察の権限拡大や少年の人権侵害につながる」と批判も出ている。
 補導の対象となる不良行為として列挙されているのは26項目。20歳未満では、飲酒、喫煙などに加え「暴力的行為に発展する粗暴な言動」「みだりに異性に触れ性的不安を覚えさせる行為」など。

 条例を読んでみましたが、この条例は青少年の人権を不当に侵害する危険性があると指摘せざるを得ないでしょう。条例の撤回を求めたいと思います。
 気になる箇所としては、「学校の欠席や遅刻・早退」を不良行為と位置づけていることです。これでは、不登校が「不良行為」かのように解釈される危険性もあります。
 不登校については、原因についてていねいに解明し、子どもの立場に立った必要な対策がとられるべきものです。「不良行為」として、補導などの強圧的な手段を用いようとするなど全くの論外です。
 また、「暴力的行為に発展するおそれのある粗暴な言動」だけで補導するというのも、拡大解釈を招きかねない危険な条文です。その他、「不良行為」の定義には、大人の側からの拡大解釈や乱用の危険性の高いような表現も多く、子どもへの人権侵害につながりかねないような箇所も目立ちます。
 子どもを管理し権力的に押さえつける危険性のある、この条例は時代に逆行する悪法であり、撤回されるべきです。