北九州「体罰」自殺の死亡見舞金給付訴訟:請求棄却求める

 北九州市立青葉小学校で2006年、担任の女性教諭(依願退職)からの日常的で執拗な暴行を苦にして、当時5年生の男子児童が自殺する事件がありました。

 この事件について、学校事故などに災害共催給付金を支給する独立行政法人「日本スポーツ振興センター」に対して「自殺は『体罰』が原因で学校事故」として死亡見舞金給付を支給したが断られたとして、両親が同センターに対して見舞金の支給を求める訴訟を起こし、第1回口頭弁論が9月4日に福岡地裁小倉支部でありました。
 センター側は、北九州市から「教諭の行為は適切な指導の範囲で『体罰』ではない」と報告を受けたことを理由に、現時点では支給要件を満たさないとして請求棄却を求めました。
 またこの事件では、センターへの訴訟とは別に、両親が北九州市を相手取り損害賠償を求める訴訟を提訴しています。センターへの訴訟と北九州市への訴訟は併合審理される見通しだということです。
 人を自殺に追い込みながら「正当な指導」と放言する北九州市の態度には、あきれてものがいえません。また北九州市の主張を一方的に採用して見舞金支払いを拒否するセンター側の態度も、決して許されるようなものではありません。
 もちろん、いくら金銭が支払われたからといっても、遺族や関係者の悲しみが癒えるようなものではありません。しかし少なくとも、被害を正当に認定するという意味では見舞金給付は当然でしょう。しかし給付金を支給しない、すなわち被害を全く認めないということは、自殺した児童と遺族への中傷と二次被害を与えていると見なしても過言ではありません。
 センター側は主張を改め、事実関係を独自に調査してしかるべき対応をとるべきです。