全国学力テスト成績に一喜一憂する必要なし

 全国学力テストの成績が発表されたことを受け、各都道府県では相も変わらず「全国平均より上(下)」という視点での分析がにぎやかです。

 特に気になったのは、前回に続いて今回も順位では下位となった大阪府の動きです。橋下徹・大阪府知事は学力テストの成績を理由に激しい教育委員会批判をおこなったり、市町村別の結果を公表するように求める趣旨の発言や「学力非常事態宣言」発表を検討している旨が報じられるなど、かなり精力的に意見表明をおこなっています。
 しかし、全国学力テストの結果のみに安易に振り回されること自体が、愚劣なものです。
 大阪府を含めた各都道府県の成績はいずれも全国平均から見れば誤差の範囲に収まっています。たまたま1位から47位まで割り振られただけで実質的には差はありません。順位が下位だからといっても、大阪府の学力が低いとは単純には言い切れないでしょう。また平均点はあくまでも平均点であり、重要なことは一人一人の到達状況です。
 市町村別の平均点を公表する意義もありません。地域独自の学力テストで市町村別平均点を公表している地域もあるようですが、そういう地域で何が起こっているのか。市町村別の過度の競争が起こり、テストの平均点を上げること自体が自己目的した不適切な対応がされています。
 また全国学力テストでも、平均点を過剰視した都道府県別の点数競争に解消しようとする傾向が生まれています。そもそも大阪府の対策自体、点数競争という視点からの極めて稚拙なものでしょう。
 一度のテストの成績に一喜一憂しても無意味です。また点数競争という視点でしか分析しない・できないのは有害なだけです。

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