調査書改ざん問題:当時の校長を逮捕

 静岡県立天竜林業高校(浜松市天竜区)で大学推薦入試の調査書が改ざんされて成績が水増しされていた問題で、静岡県警は8月22日、教諭らに改ざんを指示したとして、当時の校長(2008年3月に定年退職)を虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕しました。

 この問題は2006年に発生しました。2008年になって「地元有力者の身内でもある特定生徒の成績について、この生徒が推薦入試受験を希望したことを受けて、入試調査書で水増しがおこなわれた」という通報が静岡県教育委員会にありました。静岡県教委は2008年6月、改ざんに関わった教諭4人を懲戒処分にしています。一方で当時の校長については、定年退職しているために懲戒処分にできないとして刑事告発しました。
 教諭らは「校長の指示だった」と話し、一方で校長は「指示を働きかけていない」としているということです。
 真偽については今後の捜査次第でしょうが、少なくとも静岡県教育委員会としての組織的・構造的な問題であり、また調査書重視の推薦入試制度の弱点が露骨に現れたケースだといえます。実際問題として、別の県でも同様な改ざん問題が発覚したことがあり、現行システムである限りこのような事件は起こりうるものだと考えられます。
 捜査の状況次第では校長に必要な刑事処分が下されるのもやむを得ないでしょうが、校長個人に刑事責任をなすりつけるだけで終わりにするのならば全くの的はずれです。組織的・構造的な問題ととらえて再発防止システムを構築しなければいけません。