不登校生徒、過去最高水準更新

 文部科学省の学校基本調査によると、2007年度に不登校となっている中学生の割合は2.91%(約34人に1人)となり、過去最多になっていることが分かりました。

 調査では「1年間に30日以上の欠席」ということを不登校の定義としています。平均すると1クラスに1人の不登校生徒がいるという計算になります。また統計数字には表れないものの、いわゆる「保健室登校」も相当数いるとみられています。
 文部科学省や教育委員会は不登校増加の要因について、「保護者の意識の変化」「家庭の教育力の低下」などをあげています。
 確かに、「いじめによって自殺や精神疾患発症など深刻な状況になるぐらいなら、学校に行かない方がまし」という考え方についても、頭ごなしに否定できるようなものではないでしょう。一方で家庭の教育力にすべての原因を求めるのは、学校システムや教育行政としての改善方向を見えにくくする危険性もはらんでいます。
 統計上で数値が増加していることについては、単に「調査方法の問題」という冷めた見方もされています。不登校の児童・生徒数は2005年度までは減少傾向でした。
 文部科学省や教育委員会は、統計上では「減少」となっている時期、成果主義的な傾向が強まり、いじめや不登校などに関する数値目標などを強く打ち出していました。
 「数値目標達成が自己目的化し、目の前で起こっている事象も認めない・なかったことにする」というのは、2006年に顕在化したいじめ問題でも指摘されてきたことです。いじめ問題に関しては、成果主義的なやり方の弊害が国会質問や有識者の指摘などでたびたび指摘され、調査方法に一定の改善がなされているようです。
 不登校でもいじめ問題と同様に、従来はこういった数字の操作がおこなわれていたのが、操作がしにくいような風潮になったため見かけ上増加しているだけという冷めた見方のほうが、より実態に近いのではないかと考えられます。