全国学力テスト成績公表、市町村教委・校長は否定的:鳥取県

 全国学力テストの市町村別・学校別データの開示をめぐって問題となっている鳥取県で、県教委は8月5日、市町村教育委員会や校長会との意見交換会を開催しました。

 参加者からは非開示を支持する意見が多数寄せられました。また開示することによる具体的な弊害についても指摘されています。

 鳥取県では2003年度に県の基礎学力調査がおこなわれ、学校別成績が開示されたということです。その際県東部のある中学校で「ある教科の成績が悪かった」として、保護者や地域住民が地域ぐるみで該当教科担当教師を非難し、教師が転勤に追い込まれたという事例が紹介されています。また別の中学校では、結果が悪かったことで生徒が自信を失った結果、生徒間暴力や対教師暴力が頻発したことも指摘されました。

 似たような例は鳥取県だけではなく、全国各地の地域学力テストでも発生しています。学校別・地域別の成績開示が、平均点至上主義かのような俗物的風潮を加速させ、不適切で過度な競争を増加させるというのは明らかだと言えます。成績といっても統計上の誤差の範囲内ですし、また平均点と個人の到達度とは全く関係ありません。こんなものに執着すること自体が教育学的にみれば全くナンセンスでばかげた話であり、さらに「成績が悪かった」として教科担当教員を非難するなどただの「言いがかり・難癖」といっても差し支えないレベルの行為です。

 開示の主張は、教育学の理論や教育実践を知らないものによる俗物的な空論だと言えます。また実際に開示によって不都合が発生している以上、誤りをわざわざ繰り返す必要もありません。