「カンニング」執拗な追及で自殺、学校側に安全配慮義務違反なし:さいたま地裁

 埼玉県立所沢高校3年生だった男子生徒がテスト中のカンニングを疑われ、教諭5人から約1時間45分にわたって激しい追及を受けた末に自殺したとして母親が訴えた訴訟で、さいたま地裁は7月30日、学校側に安全配慮義務違反はなかったと結論付け、請求を棄却しました。


 判決によると、自殺した生徒について「カンニングをした疑いが強い」と判断した上で、教諭5人がかりで長時間の聴取をおこなったことについても「配慮すべき余地はあった」と指摘しながらも違法ではないと結論付けました。
 カンニングについては、該当生徒が自殺しているから事実認定も教諭側の証言に頼らざるを得ない、従って教諭側の主張に沿った内容認定がされている可能性があります。しかし重要なことは、事実関係がどうあれ、教諭5人がかりで長時間にわたって聴取をおこなう行為が妥当なのかということです。担任教諭もしくは当時テスト監督を担当していた教諭1人が事情聴取をおこなうのならまだしも、5人がかりでおこなうような必然性はあったのか、疑問に思います。仮に教諭側が意図していなくても生徒にとっては強い圧力として働いたことは容易に想像できます。