橿原市いじめ自殺、遺族が市や同級生らを提訴

 奈良県橿原市立中学校1年だった女子生徒が2013年3月に自殺したのはいじめが原因で、学校側が対策を怠ったなどとして、生徒の両親が9月1日、橿原市と、いじめに関与していたとされる同級生4人とその保護者を相手取り、計約9700万円の損害賠償を求める訴訟を奈良地裁に起こした。

 この事件では女子生徒が同級生から無視されたり、「LINE」で悪口を流されたりしている。また学校側については、女子生徒が「死にたい」などと漏らしていたにもかかわらず事情聴取などの対応を怠り、いじめ自殺の危険信号を漫然と見逃したなどとしている。

 この事件では、生徒の自殺後に調査をおこなった学校が、女子生徒が悪口を言われていたなどの証言を把握しながら「いじめの可能性は低い」と判断していたことや、遺族の意向を反映させずに市側が一方的に第三者委員会の委員を任命する、調査アンケートの開示を求めた遺族に対して「遺族側が内容を公表しないこと」「調査委員会の最終報告書がまとまるまで、遺族側が同級生に直接接触しての独自調査をしないこと」と交換条件を突きつけたなど、不可解な対応もあった。

 また自殺した生徒や遺族を中傷するような、根も葉もない噂も流されたという。

 第三者委員会は当初の委員が辞任して新しい委員で調査をやり直し、2015年4月に生徒へのいじめがあったことを認定する報告書をまとめている。

 いじめそのものも悪質だが、学校側の対応も不可解な事案である。

(参考)
◎奈良・中1自殺:遺族が橿原市と同級生ら提訴(毎日新聞 2015/9/1)
◎「いじめの早期発見の義務を怠った」 奈良・橿原市立中1女子生徒の自殺 遺族が市などを提訴(産経新聞 2015/9/1)