文科省が非開示要請:鳥取県の学力テスト成績開示問題

 2007年度の全国学力テストの市町村別・学校別平均点を開示すべきと鳥取県情報公開審議会が鳥取県教育委員会に対して答申した問題で、文部科学省が鳥取県教委に対して開示しないように求めていたことが分かりました。


 文部科学省側は「開示すれば過度の競争や序列化につながるおそれがある」「都道府県教育委員会へのデータ提供は、非開示を前提としている」などとしています。
 文部科学省がこのような要請をおこなうこと自体は、当然のことだといえます。
 しかし一方で、全国学力テストが誕生した背景には、過度の競争や序列化を肯定する思想があったことをふまえなければなりません。学校関係者や教育研究者・世論からの指摘や批判があり、文部科学省としても「都道府県別の平均点は公表するが、市町村別・学校別平均点は公表すべきではない」といわざるを得なくなったという経過がありました。
 実際に都道府県の平均点公表だけでも、平均点や順位を学力のすべてかのように錯覚したような論調をおこなうものがあちこちに現れ、またそういう間違った前提に立って「順位を上げる」ことだけしか考えていないかのような「学力向上」策を打ち出した自治体も現れています。これは、過度の競争や序列化と見なすべきものです。市町村別・学校別平均点公表では、同等ないしはそれ以上の問題が起こるのは目に見えています。
 また別の角度から見れば、文部科学省でさえこのような通知を出さざるを得なくなるところに、全国学力テストのやり方についての大きな矛盾点が現れたものだともいえます。