大阪市教委、教科書採択での調査会の意見記述変更

 大阪市教育委員会が教科書採択について、事前に教員らが教科書を調査して意見をあげる「学校調査会」や教科ごとの「専門調査会」の意見について、テーマごとに長所と短所を書き込む記述を廃止し、自由記述に一本化する方向へ変更したことが、6月28日までにわかった。

 教育委員会の採択権限を明確にする狙いがあるという。また文部科学省が調査会の過程で特定の教科書が排除される危険性があるとして、教科書の絞り込みや順位付けに類する行為を禁止するとした全国通知を出したことに呼応したものである。

 しかしこれは逆に、特定の教科書を政治的に押し付けやすくするための策動ではないか。

 大阪市では2014年の小学校教科書採択の際に調査の評価方法を変え、現場教員から主流だった意見を覆す形で教科書が採択された。これに対して「優れている点=プラスのコメント数が多いものが選ばれなかった」「市教委は調査会の研究を尊重していない」などの疑問が指摘された。それを踏まえ、さらに調査の評価を変える方向に踏み込んでいる。

 中学校教科書採択においては、社会科歴史的分野・公民的分野で異様な記述をしている、いわゆる「つくる会」系極右の育鵬社や自由社の教科書を採択させることを狙っているのだろう。育鵬社や自由社の記述内容は、異常な政治的立場に立っているもので、これは小学校教科書以上に重大な問題になる。

(参考)
◎教科書採択で事前の絞り込みを排除 大阪市教委が新手続き 調査会は優劣つけず(産経新聞 2015/6/29)
◎教科書採択、戦後から続く「学校票」「絞り込み」 大阪市教委が見直し(産経新聞 2015/6/29)