教科書採択、東大阪市での気になる動き

 大阪府東大阪市では前回2011年の中学校教科書採択時、育鵬社の社会科公民教科書が採択された。今回の採択についても予断を許さない地域の一つである。

 この教科書採択問題に関連して、極右レイシストが東大阪市の中心駅である近鉄布施駅前で、「育鵬社・自由社教科書を採択妨害する日教組と反日朝鮮人を追放」とヘイト街頭宣伝を繰り返し、宣伝の情報を得たカウンターが出動して抗議する状況が生まれているという。

 差別的な街頭宣伝も許しがたいが、育鵬社や自由社の教科書が、こういった極右レイシストとも親和性が高いことを示す状況証拠ともなっている。

 育鵬社や自由社の教科書については、特定勢力が採択妨害したという事実はない。むしろ逆に、別の特定の勢力が圧力をかけて採択をゴリ押しするような動きを見せている。

 教科書採択についてはそもそも、客観的事実に基づいて記述されているか、子どもの発達段階や理解状況にあった記述になっているかなどの観点を踏まえ、より授業がしやすい教科書を現場の意見を反映させて採択させるのが筋である。

 育鵬社や自由社の教科書については、学説的には極めて特異な見解をあたかも客観的事実や定説のように扱ったり、政治的立場を反映させるような一方的な記述が目立つ。この2社の教科書の記述の特異さは際立っている。

 こんな特異な教科書を支持することを呼びかけたうえ、採択させてはいけないということに否定的文脈でレッテルを貼り、まるで特殊勢力のみが政治的意図先にありきで反対しているかのように描くのは、極めて異常な行為である。