育児休業で上の子を保育所退園方針:埼玉県所沢市

 埼玉県所沢市が、親が出産して育児休業に入った場合には、それまで保育所に通っていた子どもを3ヶ月以内に退園させると新しい方針を出した。その方針は違法だとして、保護者らが近く提訴する方針を固めたと朝日新聞(ウェブ版)2015年6月20日付が報じている。

 記事によると、所沢市は2015年3月、母親の出産に伴って保護者が育休を取った場合、保育園に在園する上のきょうだいは一部の例外を除き、保育に欠けるとは認められなくなったとして原則として通っている保育所を退園させる方針を決めた。

 当初は園長の裁量を認めて育休による退園は求めなかったものの、「子ども・子育て支援新制度」によって市が入退園の手続きを一括しておこなうことになったことに伴い、厳格運用をする方針を決めた。

 市は保護者が復職した際に申請すれば、同じ保育園に通えるよう配慮するとしている。藤本正人所沢市長は「子どもは2歳までは『お母さんと一緒にいたい』と言うはず」として制度変更に肯定的な方針を示している。

 しかしこれは保護者も子どもも大きく傷つけるものである。ものを預けているわけではなく、子どもの発達に関わることでもある。子どもたちがこれまで保育園で築いた人間関係などが乱暴に断ち切られることになるし、子どもの成長にも悪影響を与えることにもなりかねない。

 また保護者にとっても、こういう措置が制度化されればむしろ、2人目以降の子どもを育てるのをちゅうちょすることにもなりかねない。

 所沢市の対応は、よくこんな非人道的なことを思いついたな、人間としての良心はないのかと空恐ろしくなるような措置である。

(参考)
◎育休で上の子退園、所沢市が方針 親「違法」申し立てへ(朝日新聞 2015/6/20)

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