宮城県教委、中学校教科書採択で「参考資料」作成

 『河北新報』2015年6月11日付によると、宮城県教育委員会事務局が中学校教科書採択に向けて、各市町村教育委員会に対して選定資料を作成・通知し、6月10日の教育委員会会議で説明がおこなわれたという。

 とりわけ、中学校の歴史と公民教科書については「別冊資料」として、各テーマごとに各社教科書の記述を比較分析する資料を作成している。

 記事では気になる指摘がされている。

 県内では13年2月に「新しい歴史教科書をつくる会県支部」が、各社の教科書を点数化した選定資料の作成などを求める請願を県議会に提出。同年10月に請願が採択されたことも、今回の別冊資料作成を促す一因となった。

 極右的な「新しい歴史教科書をつくる会」が推す、育鵬社や自由社の教科書への誘導の意図があるとも思われる、危険な動きだといえる。これらの教科書は戦争や教育勅語などの賛美や、人権軽視・日本国憲法敵視など政治的な意向が前面に出た、学問的にも不正確なものである。

 政治的な意向で特定の教科書を押し付けようと騒ぐことは好ましくない。教材の基礎となる学問研究の到達点と、教科教育・授業法や周辺の研究の到達点を反映し、生徒が理解しやすく、また授業者にとっても授業が進めやすい教科書が、静粛な環境で選定される必要がある。