全国学力テスト類題集活用促す:滋賀県

 滋賀県教育委員会が全国学力テストの類題集を作り、県内の市町村教育委員会に対して活用を促していたことが分かりました。


 『京都新聞』2008年4月18日付『滋賀県教委「教材」利用促す 全国学力テストで』によると、昨年実施された第1回全国学力テストの問題を参考にして、滋賀県教育委員会が全国学力テストの問題と類似した問題集を作成しました。滋賀県教育委員会は2008年2月に県総合教育センターのウェブサイトに問題を掲載し、さらに4月9日には市町村教育委員会の担当者を集めた会議の席上で問題の活用を呼びかけたということです。
 滋賀県教委は「ウェブサイト掲載だけでは周知が十分ではないので、周知を徹底させたいという趣旨。事前対策はいけないという説明をしているので、事前対策には当たらない」などとしているということです。
 しかし、類題集を作ること自体が、事前対策の意図があると見なさざるを得ないでしょう。学力は1回の学力テストだけで完全に測れるものではありませんが、学力をありのままに測ることが建前の学力テストで類題集を作ること自体が矛盾した話です。
 しかも、そういうものの周知を徹底させることは、結果的に事前対策以外の何物でもなくなってきます。
 学力概念を「一度の学力テストでの平均点の上下」や「他との順位比較」に矮小化することは、全くの誤りです。しかし全国学力テストはそういった誤った俗物的通念を一方的に押しつけて学校現場を過剰な競争に巻き込み、また一人一人の児童・生徒の到達状況の把握と弱点対策をないがしろにするものだということを、改めて浮き彫りにしています。