「体罰」賠償金なすりつけ訴訟:郡山市が上告

 福島県郡山市立中学校で2001年に発生した教師の対生徒暴力事件(「体罰」事件)で被害生徒に支払った賠償金の負担をめぐって福島県と郡山市が争っていた訴訟で、郡山市は3月31日、二審仙台高裁判決を不服として上告しました。


 この問題は生徒との関係では、福島県と郡山市が連帯して賠償金50万円を支払うよう命じる判決が出たものの、その後郡山市とだけ和解が成立して福島県とは和解が不成立になった関係で、裁判の細かい手続きの関係で福島県が賠償金を全額支払うことになりました。
 しかし福島県はこれを不服として、生徒に支払った賠償金を郡山市が肩代わりするよう求めて訴訟を起こしました。一審福島地裁では県と市との賠償割合を1:2と算定し、3分の2相当額を郡山市から福島県に支払うよう命じる判決が出ました。しかし二審仙台高裁では一審判決を破棄して県の主張を全面的に認めて、郡山市が全額支払うよう命じる判決が出ました。郡山市は二審判決を不服として、一審判決を妥当とする判断を求めています。
 そもそも訴訟が続いたこと自体がばかばかしいものです。具体的な負担割合はどうあれ、県と市にそれぞれ相応の責任があることはいうまでもありません。こんなものは本来ならばさっさと当事者間の話し合いで相当額を折半すべきものでした。二審仙台高裁判決はおかしいという意味では上告は妥当でしょうが、元々無駄な裁判なのに二審判決で不当な主張が認められたために裁判が続くという意味では皮肉です。