学力テスト、特定児童の答案を採点除外:埼玉県の小学校

 埼玉県鳩ヶ谷市が1月に実施した学力テストで、2小学校がそれぞれ、特定の児童の答案を採点から除外していたことが分かりました。


 採点から除外された児童はいずれも、特別支援学級への進学が妥当と就学判定委員会にすすめられたものの、普通学級で学んでいた児童だということです。この措置は、学校の平均点を少しでも上げようとした工作だとみられます。鳩ヶ谷市では自由学区制が導入されています。
 以前にも東京都足立区で、学力テストで同様の不正をおこなっていたことが明らかになっています。今回のケースもやっぱり発生したかという感じです。驚くべきことというよりもむしろ、「たまたま明らかになっていないだけで、同じようなことをしている地域や学校は全国的にあるのではないか」とすら疑っています。
 そもそもこの手の学力テストでは、本来ならば一人一人の児童・生徒がどれだけ目標を達成し到達したか、どこにつまづいているのかをていねいに分析して改善策を図るというのが筋です。競うべき相手は他者ではなく「自分の内面」だと言い換えてもよいでしょう。しかし個別の状況を軽視し、テストの点数を一面的に解釈して「点数=学校や生徒の価値」かのようなゆがんだ見方での不穏当な競争がはびこり、現場は追いつめられることになります。
 とりわけ学校の自由選択制により、学校の平均点を上げることが即「学校の評判や特色」と単純に見なし、一人一人の児童・生徒の個別の状況を無視して「全体」「平均点」のみを追い求めるというゆがんだ状況になっています。結局、地域や学校の平均点を競わせるからこのようなゆがみがでることになるのです。
(外部リンク)
学力テスト、一部児童の成績除外…鳩ヶ谷の小学校(読売新聞 2008/3/15)