全国学力テスト不参加を決定:愛知県犬山市

 愛知県犬山市は2月19日の教育委員会会議で、昨年に引き続いて今年度も全国学力テストへの不参加を決定しました。

 犬山市では市長が参加推進派で、任期切れ等で退任した教育委員の後任に参加派の教育委員を選任したり、市長自ら教育委員会サイドを激しく批判するなど、参加を推進する動きも強まっていました。しかし教育委員の投票の結果、不参加表が上回って不参加を決めました。
 全国学力テストについては、地域・学校間の過剰競争とそれに伴う不正、学力をテスト対策へ矮小化する動き、外部業者の採点に伴うプライバシーなどの問題が生まれています。また元々の実施目的が学校・地域間競争にもかかわらず、実施を正当化するために「調査目的」「一人一人の学力把握」などの目的をいわば後付けの形でおこなったために「全体の傾向を知りたければ抽出で十分」「個人の学力の伸長点を知るにも半年後の結果返却では意味が薄らぐうえ、正誤と平均正答率しか書いていない成績表ではどこをどうフィードバックしていいのか分からない」などの、競争推進の立場以外にはどの立場から見ても中途半端になっていることもあげられます。
 今年も全国学力テストをおこなうということですが、実施の際の問題点は全く改善されていません。現状のようなやり方でおこなう限り、百害あって一利なしというほかないものです。現状のやり方での全国学力テストは中止すべきですし、仮に実施するにしても抽出調査への変更をおこなうしかありません。
 犬山市教育委員会が参加を見合わせた対応は妥当だといえますし、全面的に支持します。ただ地方教育行政法改正により4月以降は市の裁量で教育委員の増員ができるようになるため、市長が学力テスト支持派の教育委員を増員するという動きを見せているということで、今後の動きは予断を許しません。