入学式での「君が代」斉唱なしとして産経が攻撃

 奈良教育大学附属中学校の入学式・卒業式で「君が代」が斉唱されていなかったとして、産経新聞が2015年4月2日付(ウェブ版)で攻撃する記事を出している。

 同校では「式は生徒が企画、準備するものとして定着」としている。学習指導要領の特別活動の趣旨からみれば当然である。「君が代」については、かつては式には登場しなかったが、国旗国歌法の成立を受けてテープを流すにとどめていた。

 このことを産経新聞が槍玉に挙げ、「国は平成11年に国旗国歌法を制定、学習指導要領でも国旗掲揚と国歌斉唱の指導を明記しているが、同校は過去十数年間にわたり、入学・卒業式での国歌斉唱を実施していない。教員養成機関でもある教育大のあり方として議論を呼びそうだ」などと否定的に描いている。

 しかしそもそも、国旗国歌法は起立斉唱の義務を定めたものではない。逆に「強要は望ましくない」とする政府答弁がおこなわれているものである。

 しかし、産経新聞など右派勢力、また一部教育委員会は国旗国歌法の趣旨をゆがめ、起立斉唱を強制する形で学校現場に圧力をかけてきた。

 学習指導要領で起立斉唱を義務付けるのは、国旗国歌法の趣旨にも、また日本国憲法にも抵触するものである。また起立強要派は学習指導要領のこの規定を持ちだして根拠にするが、同じ学習指導要領の中では、学校行事を含む特別活動は「生徒による自主的,実践的な活動が助長されるようにすること」とも記されている。自主的・実践的な活動を否定して行政的に強要するのが正しいのか。