埼玉・狭山ヶ丘高校で生徒に複数の大学出願依頼

 埼玉県入間市の私立狭山ヶ丘高校で今年度、一部生徒に対して、センター試験のみで合否判定する方式の私立大学入試を、受験料を学校側が負担した上で一人あたり十数校出願するように依頼していたことが分かりました。

 これは、2007年に発覚して社会問題化した「大学合格実績水増し」の主な手法でもあります。学校側は「経済的に困窮している生徒への援助」と説明していますが、生徒側からは「水増し目的ではないか」という証言が聞かれます。
 毎日新聞の記事によると、同紙が生徒に取材調査した声として、以下のような内容が掲載されています。

 生徒は昨年12月の三者面談で、進路指導担当の教員から数校の私立大の学部名が印字された紙を見せられ、出願を頼まれた。志望と全く異なる学部も交じっていた。教員は「大学入試センター試験の成績がよかったらまたお願いするかも」と追加出願も示唆したという。
 後日「家庭の財政状況から支弁が難しく、大学受験の諸費用支給を願います」との文書を学校長あてに提出させられた。生徒は「受験料が払えないほど困っていない。親も苦笑いしながらサインした」という。延べ約10大学に出願予定だったが、学校の要請分を含め十数校出願することになった。
(『毎日新聞』2008/1/30 「複数出願依頼 合格水増し目的…在校生証言 埼玉の私立高」)

 希望進路と異なる学部も含めて学校側から出願を依頼させていることなど、明らかに水増し目的だといえます。文書を提出させるというのもアリバイ作りではないかと考えられます。
 こういうことが横行すればその分第一志望の生徒が合格できる条件を狭めかねないものでもあり、大学入試制度の根幹を揺るがしかねないものです。また数字に表れやすい「進学実績作り」が「学校の特色」と単純に打ち出されることで、高校教育全体にとってもゆがみが出かねないものです。

スポンサードリンク