サンフランシスコ市への大阪市高校生代表団派遣中止、吉村洋文大阪市長が言及

 吉村洋文大阪市長が従軍慰安婦像を口実として、大阪市と米国サンフランシスコ市との姉妹都市提携を解消しようとしている問題。

 このあおりを受け、大阪市が計画していたサンフランシスコ市への高校生代表団派遣「大阪市・サンフランシスコ市間高校生交流事業」を取りやめるという報道がされた。

 大阪市は、市立高校に通う高校生をアメリカ合衆国・サンフランシスコ市に派遣してホームステイなどを実施する「大阪市・サンフランシスコ市間高校生...

 高校生派遣について吉村市長が11月26日夜、ツイッターで言及した。

 国際交流や高校生のことを考えていない、ひどい言い分だと感じる。

 代表の高校生の選考については、12月に選考試験をおこなう段取りとなっていた。現在は消去されているが、大阪市立のある高校のウェブサイトの「行事予定」には、12月16日に代表団の選考試験を実施するという内容も記載されていたことが、グーグルのキャッシュに残っていた。

 「具体的に誰か決まっているわけでもなく」というのは事実でも、だからといって市長の一存で中止すると具合が悪いことになる。

 選考に合格すれば行きたいと、選考試験の準備をしていた高校生もいるだろう。

 また、サンフランシスコ市への高校生代表派遣は、2016年8月に吉村市長がサンフランシスコ市を訪問した際、現地の友好団体の関係者との意見交換がきっかけで具体化した。サンフランシスコ市から高校生アンバサダーを大阪市に派遣しているが、こちらとしてもぜひ大阪市からの生徒を受け入れたい――サンフランシスコ市側からそのような要望があり、吉村市長が前向きに検討して具体化したものである。

 従軍慰安婦像問題を口実に、自らが具体化した交流事業まで否定するなど、言語道断ではないか。事業具体化の経過を考えれば「場所を変更して実施」と軽々といえるようなものではない。

市長による米国出張報告詳細 1日目の行程サンフランシスコ観光協会サンフランシスコ近代美術館在サンフランシスコ日本国総領事との意見交換2日目の行程サンフランシスコ市長表敬訪問・共同宣言サンフランシスコ大阪姉妹都市協会との意見交換大阪プロモー..

2016年8月 吉村洋文大阪市長のサンフランシスコ市視察報告

8月2日 サンフランシスコ大阪姉妹都市協会との意見交換(報告要旨)

  • 例えば教育分野でいうと、「学生アンバサダ事業」といって、サンフランシスコ大阪姉妹都市協会から毎年2名ほど学生を親善大使として大阪に派遣し、大阪の空気を吸って、大阪を肌で感じてもらって、若い高校生がサンフランシスコに戻ってから、それを広めていくというような活動を下支えしている等、様々な大阪とサンフランシスコとの交流事業についての意見交換をさせて頂いた。
  • この場で、サンフランシスコの姉妹都市協会から、「サンフランシスコから行くだけではなく、大阪からサンフランシスコに来る学生さんを受け入れたいので是非検討してほしい」というお話があり、私も、若い時代に、そういうことを経験することは非常に重要だと思っているので、「じゃあそれをやりましょう」という話をさせていただいた。
  • 大阪に戻ってから今教育委員会とこの話を進めており、安全面での考慮が必要なので何人くらい受け入れられるのかという問題はあるが、高校生で、経済的に海外には行きにくいけれども一生懸命英語を頑張っているという生徒に、サンフランシスコの姉妹都市協会で受け入れてもらって、サンフランシスコ、海外というのを経験してもらって、新たな価値観を持ち帰り、それを今後の大阪にも返してもらいたい。
  • また、その人自身の経験にもプラスになるかという思いで、今教育委員会と話をしている。おそらくそれは実行できるような形になるのかなと思う。それから60周年事業の企画ということで色々話を聞かせてもらった。

大阪市ウェブサイト(http://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000379100.html)より

 吉村市長や市政与党の維新は、従軍慰安婦像を口実にしてのネトウヨへの浸透・人気取りという党利党略で都市の友好関係を壊すというだけにとどまらない。高校生の国際交流を中止することで、党利党略のために高校生を犠牲にして学校教育に影を落としても平気な勢力だと、そのように思わざるを得ない。