安倍首相と歴史認識問題

しんぶん赤旗(ウェブ版)に『第2次世界大戦終結70年 第2部 安倍首相と逆流の系譜』が掲載されている。同紙2015年1月17日~25日の連載をまとめたウェブ記事である。

記事では、安倍首相が戦争美化の歴史認識を持つ「教科書議連」を足場に頭角を現してきたことが指摘されている。

安倍首相は1993年初当選だが、2年後の1995年には自民党の「歴史・検討委員会」が編集・発行した『大東亜戦争の総括』(展転社)の編集委員に抜擢されている。この書籍は、「大東亜戦争(=アジア・太平洋戦争)は正しい戦争だった」「南京大虐殺、『従軍慰安婦』はでっちあげ」という認識のもとで、先の戦争を美化する論調に立っている内容である。

また安倍氏は1997年に結成された「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(「教科書議連」)に参加し、事務局長となった。この「教科書議連」は、日本の侵略戦争・植民地支配を肯定する歴史館を、学校の教科書に反映しようと目指したものである。

安倍氏は2004年、当時の自民党幹事長として、「新しい歴史教科書をつくる会」系の教科書を採択させるよう、全国の党組織に通達をおこなっている。

これらの最右翼の勢力の支持を背景にして、初当選からわずか13年という異例の早さで、2006年9月に首相に就任した。2007年9月に一度辞任したものの、5年後の2012年12月に再び首相となっている。

2006年の第一次安倍内閣では、教育基本法の改悪をおこなった。また第二次・第三次内閣では、沖縄県八重山教科書問題での育鵬社教科書押し付けに加勢したり、道徳教育の教科化を図るなどもしている。

歴史認識問題はそれ自体も問題であるが、教科書問題など教育分野にも密接に関わってくるものである。極めて危険な動きであり、警戒が必要だろう。