学校事故の内容を書いた遺族側ブログに圧力をかける「和解」を学校側が要求

 鳥取県米子市の私立米子北高校で2009年3月に起きた当時3年の女子生徒の転落死事故をめぐり、遺族が起こしていた訴訟の控訴審で、学校側が和解の条件として、遺族が事故について綴っているブログの自粛や記載内容の変更を和解条件として求めていたことがわかった。

 遺族は、ブログは原因究明や再発防止のためとして「事故のない社会にしたいと声を上げているのに、制限されるのは納得がいかない」と反発してこの提案を拒否し、2015年2月にも広島高裁松江支部で控訴審判決が出される見込みだという。

 事故の内容そのものの流れについては、当方では把握していないので、記述は差し控える。しかし少なくとも、事故の原因究明や再発防止を訴える声に対して、自分にとって都合が悪いとみなしてまるで「中傷」とすり替えるかのように、言論を封じるような内容を和解要求として突きつけるなど、ずうずうしいと言わざるをえないものである。

 近年、都合の悪い言論をおこなうとみなした人物に対して「名誉毀損」と難癖をつけて嫌がらせで訴訟をおこなう「スラップ訴訟」や、訴訟まではいかなくても「相手が不法行為をした」と描いて本来根拠がないはずの法的手段を不正にちらつかせながら相手を恫喝するような流れも生まれている。今回の件は、追い詰められたと感じた側が逆切れ的に襲いかかったものという細かい違いはあるが、発想はスラップ訴訟と同類のものだといえるだろう。

 学校事故については、経過を明らかにして教訓を共有し、再発防止を図ることが重要になってくる。それを「中傷」とみなすこと自体、どうかしているというべきものである。

(参考)
◎転落死訴訟、遺族はブログ自粛を 和解条件に高校側要求(共同通信 2014/12/21)

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