北星学園大学脅迫問題、札幌市議会が非難決議

 北星学園大学(北海道札幌市)に対し、「朝日新聞記者時代に従軍慰安婦報道に関わった」として元記者の非常勤講師の解雇を求める脅迫の電話や手紙が相次いで届いた脅迫問題に関連して、札幌市議会は11月6日、脅迫を非難する決議案を賛成多数で可決した。

個人を攻撃する卑劣な脅迫を許さない決議

市内の北星学園大学に対し、特定の非常勤講師を退職に追い込ませようとする内容の脅迫状や攻撃メール・電話が相次いでおり、その内容は、「なぶり殺しにしてやる」、「すぐに辞めさせないと学生を痛めつけてやる」などというものであった。さらに、この攻撃は、講師の家族にも及び、顔写真をインターネットでさらして乱暴な言辞を並べている。
ここに、札幌市議会として、こうした個人の人権を蹂躙するこのような不当な行為は、断固として容認しないことをあらためて明らかにするものである。
以上につき決議する。

平成26年(2014年)11月6日
札幌市議会

(提出者)自民党・市民会議、民主党・市民連合、公明党、日本共産党、市民ネットワーク北海道及び改革所属議員全員並びにみんなの党木村彰男議員

 共産党などが提出を呼びかけ、各会派での調整を経て共同で提出し、自民党・市民会議、民主党・市民連合など、ほぼすべての議員が賛成した。

 無所属の金子快之(やすゆき)市議(東区選出)のみ、「元記者は意図的に日本の名誉をけがした。大学に批判が集まるのは当然のことではないか」と主張して、ただ一人反対している。この金子市議については、アイヌ民族はないなどと不適切発言問題を起こした人物であり、不適切発言の件で9月に辞職勧告決議が出ている。

 「従軍慰安婦」問題は大学の問題とは別に、必要ならば言論および報道の問題として検証されることは否定しない。しかしこれはあくまでも、学術的な手法や、言論による手続きでおこなわれるべきものである。

 自分の意に沿わない主張をしている人物を一方的に悪人と認定して社会的に抹殺するとばかりに、大学に圧力をかけて解雇を強要し、従わない場合は学生を痛めつけることを示唆するなど、あからさまなテロ行為であり、学問の自由、言論の自由、大学の自治への重大な挑戦である。

 極右的なトンデモ議員は別として、ほぼすべての市議が「人権を蹂躙するような行為は許さない」という一点で共同して決議をあげたことは、大いに支持する。

(参考)
◎北星学園大脅迫問題、非難決議案可決へ 札幌市議会(北海道新聞 2014/11/1)
◎北星学園大脅迫、札幌市議会が非難決議(北海道新聞 2014/11/7)