奈良市立小学校「体罰」事件、民事調停成立へ

 奈良市立小学校で2010年、特別支援学級に在籍していた当時5年生の児童が特別支援学級担任教諭から「体罰」(暴行)を受けた問題で、保護者と奈良市との間で近く民事調停が成立する見通しとなったことがわかった。

 この問題は2010年5月に発生した。特別支援学級担任教諭(現在は定年退職)が、この児童が授業開始のチャイムが鳴っても遊んでいたとして、注意喚起のために軽くたたいた。しかし児童は意味が理解できず、発達障害のためにパニックになった。その様子に教諭が逆上し、さらに暴力を加えるなどした。

 この教諭は普通学級でも「体罰」や威圧的な指導をおこなって普通学級の指導はできないとして、特別支援学級に回されたことも指摘されていた。この問題では、事件発覚後から保護者が抗議していたものの、当該教諭や校長が居直るなどして、追い詰められた保護者が奈良市役所の屋上に入り込み抗議自殺を図り、保護される騒ぎも起きた。また奈良市教育委員会も「体罰」でも暴力でもないとする報告書をまとめていたことも明らかになっている。

 民事調停では、市側が賠償金50万円を支払い謝罪するなどの内容となっている。

 法的には一定の解決をみることとなる。しかしここまでに至る経緯は、とんでもないことである。このような事件を再び起こさないようにしていくことが重要ではないだろうか。