熊本の中3男子、いじめ苦にして自殺未遂

 熊本市教育委員会は10月30日、熊本市立中学校3年の男子生徒が2014年7月にいじめを苦にして自殺を図っていたことを発表した。

 生徒は一命を取り留めたものの、心理的に不安定な状況で自宅療養を続けている。学校側はいじめがあったと認定する報告書をまとめているものの、その一方で「いじめを行ったとされる生徒に悪意があった可能性は低く、継続性はない」とも判断している。

 この生徒は1年生だった2012年、同じ運動部に所属する生徒から、ボールをぶつけられたり、口に氷を詰められたりするなどのいじめを受けていた。学校側はこの事案を把握して指導したものの、いじめは続いたという。生徒は一度退部したものの、学校側のすすめで部活動に復帰していた。

 2014年6月には、携帯電話に自殺をほのめかすような文面が入力されているのを保護者が見つけ、学校に相談していた。2014年7月7日夜に自宅で薬物を飲んで自殺を図り、救急搬送された。

 自殺未遂事件後、保護者が指摘したトラブルについて学校側が調査したところ、部活動中に顧問から叱られたことをあげつらってLINEに「ざまあみろ」などと書かれたことなどについて、いじめと認定した。

 一方でいじめ加害者については、悪意があった可能性が低いとし、継続性も認めていない。いじめの定義は、加害者に悪意があったかどうかではなく、被害者がどう感じるかではなかったのか。また継続性についても、記者会見で明らかにされている内容だけみても、継続性はないと結論付けるのは不自然に感じる。

(参考)
◎中3男子がいじめ苦に自殺未遂 7月、熊本市(熊本日日新聞 2014/10/30)
◎LINE「ざまあみろ」いじめ認定 熊本自殺未遂報告書(朝日新聞 2014/10/30)

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