小中一貫校制度化に向けた中教審議論:デメリットが目立つ

 文部科学省の中央教育審議会では、現行の小学校と中学校を統合した小中一貫校の制度化に向けた特別部会を設置して議論を進めている。

 しかし中教審の議論でも、現在一部の地域で実施されている小中一貫教育には、特にメリットはない一方、深刻なデメリットが指摘されているという。

 小中一貫教育には「中1ギャップ」の解消や「学力向上」が指摘されているという。しかし中教審の議論では、これらの問題とはあまり相関性がないことも指摘された。

 さらに、小中一貫校の取り組みとは直接関係がない、郷土学習の推進や学校運営の一部に地域住民が参加する「コミュニティ・スクール」も小中一貫教育の成果として盛り込まれている事例もあり、委員からも「小中一貫にしなくても教育の質を高められるのでは」という指摘がされている。

 一方で教職員の負担増や、東京都品川区で18小中学校を6小中一貫校に統合したことを指摘してのマンモス校化などのデメリットを懸念する意見も出されたという。

 現行制度でも小中学校の連携は可能であり、マンモス校化や教職員の多忙化という重大なデメリットを放置してまで、施設一体型にして小中一貫校を無理におこなう必要はないのではないか。しかも現行の小学校および中学校との複線体系として別個に小中一貫校を設置することも想定され、教育体系としても根本的に混乱させられる危険性もある。

 指摘されたデメリットを直視し、慎重に検討されなければならない。

(参考)
◎「小中一貫教育」制度化 教職員の多忙化やマンモス校化懸念(しんぶん赤旗 2014/10/27)