大阪府、公立高校入試日程一本化を決定

 大阪府教育委員会は8月22日の教育委員会会議で、従来2月・3月の2回に分けて実施していた公立高校の入試を、2016年度より3月の入試に一本化する方針を決定した。

 大阪府での公立高校入試は、前期・後期日程の2度に分けておこなわれてきた。しかし以下の様な弊害が出ていた、

当ブログ2014年7月17日付エントリを再掲

 大阪府では1991年以降、公立高校の入試日程を前期(2月)・後期(3月)の2回に分けて実施してきた。当初は前期日程は職業系学科や体育科・理数科などの専門学科、後期日程は普通科となっていた。

 大阪府では2010年度、私学にも府独自で無償化措置をとったことに伴い、普通科志願者は入試日程の早い私学に流れる傾向が出た、そのため2013年には、公立高校受験生増加を図って、普通科でも定員の一部を前期日程で募集することができるように改正された。

 しかしこの改正によって、普通科前期日程に志願者が集中して、通常は高くても最大1.2~1.3倍程度にまで収まっていた入試倍率が6倍以上の高倍率になるなど、入試倍率が急上昇した。

 学校側としても、従来は普通科と専門学科を併設しているごく一部の学校だけだった前期・後期試験両方の採点業務がほぼすべての学校でなされ、また採点や集計のやり方も複雑化していたことも加わり、採点ミスや合否判定ミスが急増した。

 試験日程における受験生の負担軽減という意味でも、また採点にあたる教職員の負担軽減という意味でも、日程一本化に限れば改善である。

 一方で、とうてい受け入れられない内容も、同時に提案している。調査書(いわゆる内申書)について、現在は全国で唯一残っていた相対評価を絶対評価に変更し、また1・2年時の成績も加味することにした。さらに、絶対評価に伴って発生すると考えられている学校間での評価の格差・バラつきについては、府内の統一学力テストの成績を利用して補正値を算出する。さらに出願時に「自己申告書」を提出させ、ボーダーライン上の受験生には「自己申告書」の内容で合否判定をおこなう。

 そもそも、調査書の成績や自己申告書を合否判定に使用すること自体が、きわめて問題だといえる。判定する側の主観にとって都合のいいと思われる生徒が有利になり、それに合わせることが至上命題となって生徒を萎縮させ、生徒の主体的な活動や考える力が阻害されるのではないか。

 これでは、せっかく日程一本化にしたのに、新たな負担が増え、また主観によって左右されかねない合否判定に受験生が萎縮するのではないだろうか。