更迭撤回され留任した大阪市公募校長が辞表提出

 大阪市立中学校の公募校長が、7月30日までに辞表を出していたことが報じられた。

 この校長は2013年度に採用され、生野区の市立中学校に赴任した。しかし赴任直後より、教頭とトラブルになって教頭が土下座する騒ぎとなり、教頭は体調を崩して休職する問題が起きた。(大阪市教委はパワハラとは認定せず)

 また生徒との間でも、以下のような複数のトラブルが指摘された。

  • 生徒に対して「授業が面白くなければ『1000円返せ』と先生に言え」と不適切発言をおこなう。
  • 修学旅行の川下り体験学習中、生徒をふざけて川に突き落とす。
  • 学校行事の記録などの合理的な理由が見当たらないような形で生徒の写真を多数撮影し、撮られた生徒が不安に感じる。保護者が写真を見せるように求めたが、校長は拒否。

 学校運営の混乱が続き、PTAから校長更迭を求める署名運動が起きた。それを受けて、大阪市教委事務局は2014年3月末での更迭を内定していた。しかし2014年3月の教育委員会会議で事務局案を承認せず、この校長を2014年度も同じ中学校で続投させることにした。

 続投の背景には、当時出直し選挙で一時辞任して不在だった橋下徹大阪市長が戻ってきたことや、この学校での職員会議について「職員間での選挙の結果に基づいて校内人事を任命していたのは、校長の人事権を定めた学校教育法違反」と難癖をつけて教育介入に利用したことがあげられる。

 一度首がつながったこの校長が辞任を決めた理由は、報道によると、2014年6月におこなわれた保護者・教職員との懇親会で、酔って不適切行為をおこなったからとされる。

 大阪市の公募校長制度では、これまで考えられなかったようなトラブルが相次いでいる。「英語のエリート教育がしたかったのに、普通の学校で学力向上の課題に取り組むのは気に入らない」と取れるようなセリフを吐いて辞職した者、教職員面談でプライバシーに不必要に踏み込むような質問をした者、保護者や地域の女性にセクハラをおこなった者、不適切な公金管理をおこなった者――など、今までは考えられなかったような、また起きても数年に一度あるかどうかレベルの校長の不祥事やトラブルが、公募校長十数人というカテゴリの中で短期間に次々と表面化した。

 大阪市は校長の公募を原則とする条例を作ったが、公募制度自体に問題があるのではないか。

(参考)
◎更迭撤回の公募校長辞表、大阪 市立中、3月に留任(共同通信 2014/7/31)