道徳教科化を目指す議員連盟が発足

 国会で道徳教育の教科化を後押しする「人格教養教育推進議員連盟」の設立総会が、6月10日に開かれた。

 報道によると、自民・公明・民主・維新・みんな・結いの各党の国会議員総勢70人が入会したということ。会長には下村博文文科相が就任し、安倍晋三首相・野田佳彦前首相の2人が最高顧問に就任した。

 道徳教育は本来、教科とは別の概念として扱うべきものである。教科は外部の客観的事実の探求に基づいて構築された学問体系をもとにしている。しかし道徳は、外部の事象に対して、個人がどう考え行動するかという内面の形成に関わるものである。

 道徳を教科にするとなると、必然的に特定の価値観を前提にして、それに近づいたかどうかが評価基準とならざるを得ない。これでは児童・生徒が自ら考え内面の価値観を形成する本来の道徳教育ではなく、特定の考え方を上から一方的に押し付けることになり、到底正常な道徳教育とはいえなくなる。

 また特定の考え方を押し付けるとなると、必然的に政権にとって都合の良い考え方が吹き込まれることにもつながりかねない。これは極めて問題だといえる。

 道徳教育の教科化の動きが強まることには、危惧を感じる。

(参考)
◎超党派による「人格教養教育推進議連」発足 道徳の教科化を後押し(産経新聞 2014/6/10)