学力テスト不正問題:足立区教委の会見

 東京都足立区立小学校の学力テストで特定児童の答案を採点対象から除外する不正があった問題で、足立区教育委員会は7月16日に記者会見を開き、該当校で多数の不正があったと発表しました。


 かねてから新聞記事等で報じられていたように、該当校ではテスト中に机をたたくなどして合図して誤答に気付かせる行為もおこなっていたことも、足立区教委が確認したということです。不正は管理職の指示でおこなわれたことも同時に発表されています。
 しかし一方で、この問題は偶発的なものではありません。学力テストが各学校別成績の公表など学校間競争を目的としていること、学力テストの成績で学校間の予算配分にも格差を付けること、小中学校の学校選択制とも連動していることなどとも相まって、こういう不正は必然的・構造的に生み出される土壌が広がっています。
 足立区教委は記者会見では「学校に対する管理不行き届きがあった」(斎藤幸枝教育長発言、『共同通信』2007/07/16 18:32配信より)としています。しかしこの問題は、各学校への指導や管理でどうにかなるものではありません。「たまたまその学校に変な管理職・教職員がいた」という問題ではありません。
 「学力テストで学校間を競争させる」「学校選択制や学校間の予算配分にも連動している」という、足立区教委のシステムそのものが、不正の元凶だといえます。このやり方そのものを改めない限り、根本的な解決にはなりません。
 現在の学力テストのやり方は、決して子どもたちの学力を把握して学力向上につなげるものではありません。逆に子どもをはじめ、良心的な教職員や保護者も苦しめるだけのものとなっています。改めて、このような形の学力テストは即刻中止されるべきだと感じます。