学校活動での自傷行為:大阪高裁判決が確定

 京都府立養護学校に通っていた女性が、学校での強いストレスが原因で自傷行為を繰り返した結果失明したとして京都府を訴えていた訴訟がありました。2審大阪高裁では学校活動が自傷行為を誘発したと認めて京都府に損害賠償を命じる判決が出ましたが、京都府は6月27日、判決を受け入れて上告しないと発表しました。

 争われていた内容は、運動会の練習などがこの生徒にとって強いストレスとなり、自傷行為を誘発したということです。運動会の練習が開始される前はこのような行為はみられなかったことなどから、学校での活動と自傷行為との間に因果関係が認定されました。
 一人一人の子どもにあった学校活動・教育活動を作っていくためにはどうしていけばいいのかという問題は、養護学校に限らずどの校種でも考えていかなければいけない重要な課題です。事件を教訓にしてよりよいカリキュラムを検討・研究していくことが、今後の教育活動にとって重要なのではないかといえます。

京都府が上告を断念 養護学校生徒の自傷行為で賠償〔『asahi.com』2007/6/27〕
 京都府長岡京市の府立向日が丘養護学校に通っていた元生徒の女性(24)と両親が、自傷行為で女性が失明したのは学校の責任だとして、府に損害賠償を求めた訴訟で、府は27日、約6200万円の支払いを命じた大阪高裁判決を受け入れ、上告しないと発表した。原告側も上告しない方針で、判決が確定する見通しとなった。
 元生徒は94年、運動会の練習中に自分の目をたたくなどして失明した。判決は、運動会練習やランニングなどがストレスになったと指摘。不適切なカリキュラムへの参加の強制が、自傷行為を誘発したと認定した。
 府教委特別支援教育課の松本公雄課長は「事件を教訓に、今後も適切なカリキュラムをつくるよう努める」と話した。