教科書調査官が特定教科書とのつながり?「集団自決」検定問題

 高校日本史教科書の検定で、沖縄戦の集団自決の日本軍関与について文部科学省が検定意見を付けて「なかった」という立場での修正が施された問題がありました。

6月19日の衆議院沖縄北方特別委員会での川内博史議員(民主党)の質問で、検定を担当した教科書調査官の一人が「新しい歴史教科書をつくる会」の監修者が主宰する共同研究グループにつながっていたことがわかりました。(『琉球新報』2007/6/19

 そもそも集団自決に関する学説は大きく変化しているものではなく、関与はあったという説が定説である状況には変わりありません。一方で「なかった」という方向での修正が強要されたことは、文部科学省として「なかった」という説を推している政治的なものである疑いがもたれます。教科書調査官が「つくる会」関係者に近い立場だったということで、政治的思惑に基づいた検定結果が出されたのではないかという疑いがさらに深まります。

 また特定の教科書に近い立場の人が、ほかの教科書に対して意見を付けるのも、間接的に特定の教科書の立場を推すことにつながって不適切だといえます。教科書は本来ならば学問的事実を反映した記述こそが必要で、政治的思惑に基づいて記述が左右されるのは不都合です。

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