学部で大学授業料に格差:教育再生会議が提言

 『読売新聞』の報道によると、教育再生会議は4月13日までに、国立大学の授業料について大学や学部別に額に格差を付けることなど、国立大学財政への提言の素案をまとめたということです。

 教育再生会議は、再生どころか破壊につながりかねないめちゃくちゃな提言をおこなう傾向があります。今回の提言についても、めちゃくちゃなものだといわざるを得ません。
 競争原理の導入、特定の大学への予算の重点配分、学部別授業料の導入などが提案されています。これでは、学生の学ぶ権利や学問の自由などについての考慮は全くおこなわれてはいません。
 学部別に授業料の格差が付くと、その分野を学びたいと志望していても経済的理由で学べなくなる人が出ることも予想されます。
 具体的な例でいうと、「ただでさえ高学費が家計に大きな負担を与えているもと、このような提言が仮に実現してしまえばその状況がさらに悪化し、普通の家庭では医学部の授業料が支払えるような状況ではなくなって、金持ち以外は医者になれない」ということが実際に起こりかねません。
 また競争原理の導入で、すぐに成果に結びつくような分野の研究だけが偏重され、基礎・基本分野の研究がおろそかになることも危惧されます。長期的にみると、基礎・基本の研究が空白になると、いずれは応用分野の研究も行き詰まることは目に見えています。
 教育再生会議の方向性は、大学の未来だけでなく、日本の科学技術や知的営為の未来にも悪影響を及ぼすことが予想されます。

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