東京都立高校、卒業式で「日の丸・君が代」理由に来賓も排除

 『asahi.com』によると、東京都の学校で、卒業式での「日の丸・君が代」問題に関連して、従来は転勤などで学校を離れた旧教職員も卒業式に来賓として招待していたにもかかわらず、都教委の方針で「日の丸・君が代」に反対している人を来賓から排除していることがわかりました。
卒業式来賓、校長が選別 都立高 恩師も「お断り」(『asahi.com』2007/3/10)

 各学校では、ひどい例も相次いでいます。
 都立向島商業高校定時制では、産休代替の元教員が「日の丸・君が代」問題で卒業式の来賓から排除され、そのことを知った卒業生や保護者が卒業式当日に抗議する騒ぎになりました。
 また2007年3月限りで全日制課程が閉課程となる都立久留米高校では、全日制の最後の卒業式および閉課程式典で歴代校長を招待したにもかかわらず、都教委の方針に疑念を示す講演や新聞投稿をおこなったとして前校長1人だけが「出席するな」と現校長から排除されたという例もありました。
 明らかに実力で妨害するおそれのある人物でもない限り、来賓から排除する道理はありません。しかも東京都教委にとって気にくわない思想信条の持ち主というだけで排除するというやり方は、明らかに異常です。都教委のやり方は日本国憲法の趣旨に反する行為で、日本社会で許されることではありません。
 また、向島高校定時制の例のように、生徒が「あの先生に卒業式に来てほしい」と願っているにもかかわらず、校長がその元教員を意図的に来賓から排除したとは何事か。こんな行為は卒業生を深く傷つける行為です。これが教育者のすることでしょうか。
 卒業式は誰のためにあるのか。卒業生自身のためにほかなりません。「日の丸・君が代」強要派が根拠にしている学習指導要領でも、卒業式を含む学校行事は生徒の自主性を尊重することが定められています。生徒の自主性や生徒の気持ちは無視して何がなんでも「日の丸・君が代」を押しつけようとし、従わないものを暴力的に排除するというやり方こそ、学習指導要領の趣旨に反します。
 「日の丸・君が代」強要は日本国憲法の思想信条の自由にも反することはいうまでもないことですし、また政府見解でも「日の丸・君が代」強要は望ましくないとする見解が出ているので、東京都教委のやり方は政府見解にも反します。
 その上生徒の気持ちを無視して、「日の丸・君が代」問題で気に入らない思想信条を持っているという、生徒には全く関係のない理由で来賓から排除する、こんなことは無法行為の上にさらに無法行為を重ねる暴挙です。