学力テストの学校別成績を公開:大阪府枚方市

 大阪府枚方市は2月20日、市立小中学校でおこなっている市独自の学力テストについて、学校別成績を開示することを決定しました。〔『読売新聞』2007/2/21

 枚方市としては学校の序列化の危険性を理由に公開を拒否してきました。しかし「学校別の学力格差がないか検討したい」とする市民が開示を求める訴訟を起こしました。訴訟の結果、一審大阪地裁・二審大阪高裁ともに「学力テストの主旨について市民に正しく理解されれば学校序列化は起こらない」として開示を命じる判決が出ました。枚方市が敗訴した形になりましたが、市は勝訴の見込みがないとして上告を断念し、判決が確定しました。
 一般的な行政のあり方としては、情報公開が望まれるのはいうまでもありません。しかし学力テストの場合は、一般論とはやや趣を異にすると考えられます。学校別の成績を不特定多数に開示することで、学校間の格差が固定化される危険性もあります。
 公立学校では同等の設備や学習条件が保障されなければいけません。むろん児童・生徒・教職員の個性や地域の特性に基づいて各学校別の特色はでますが、それは格差とは別の次元のものです。学力テストの成績開示では、学校間の競争をあおるなど教育活動への悪影響が起こることは、実際に成績開示をおこなっている東京都の一部の自治体の例を見ても明らかです。