いじめでの転校「拒否する場合ある」「想定していない」自治体も

 公立小中学校でいじめなどを理由に学校を変更できる制度などについて、全国の391自治体で「拒否する場合がある」としていたり、193自治体が「手続きを想定していないので、具体的な手続きのやり方を公表する予定はない」としているということが、文部科学省の調査でわかりました。〔『朝日新聞』2007/2/11〕〔『読売新聞』2007/2/11

 公立学校としてはどの学校にも一定の教育水準が保障されるべきものなので、過剰な学力競争などの理由での無制限な学校選択制については、公教育に格差が付くことにもつながり、一定の歯止めがかけられなければならないと考えられます。その一方で、いじめ被害や、「校区割りと自宅の位置との関係で、指定された校区の学校よりも隣の校区の学校の方が近い場合」などは、柔軟に対応する方が望ましいと考えられます。
 いじめを理由にした学校変更に消極的な理由として教育委員会側は、「いじめは学校で解決すべきもの」という意見や、保護者側からの乱用の心配などをあげています。
 確かに「落ち度のない被害者が逃げる形になるのは、加害者が自分の行為について何事もなかったように振る舞った上に、被害者に一方的に不利益を与えることにつながるので望ましくない」という考え方も、ひとつの考え方であり間違いとはいえません。しかしその辺は本人の希望を優先させて柔軟に対応すべきで、いじめ被害を理由に転校を希望するのならその方向で対応するのが望ましいと考えられます。