いじめ調査を教職員組合が拒否?

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『読売新聞』2007年1月24日付が、「北海道教育委員会がおこなったいじめ調査に対して、北海道教職員組合(北教組)が協力を拒否する通達を出し、小樽市の学校では実際に教師が協力を拒否した」と報じた。

この記事だけ読むと、北教組側が調査協力を拒否する理由が全く理解できない。

疑問に思っていると、『朝日新聞』2007年1月24日付が続報を出している。

北教組書記長の談話として「いじめについては学校ごとに教職員が子どもの顔を見て対応すべき問題だ。調査は、いじめの実態を知らなければならない教師が目を通せない形で集めており、おかしい。数字が独り歩きしてしまう危険もある」としているということ。

いじめ調査の問題から切り離した一般論という意味ならば、そういう見方もいえるのかもしれない。

しかし、一般論を口実にして、結果的に子どもがいじめの実態を訴える場を奪うことは間違っていると言わざるをえない。これでは、問題のすり替えと見なされても仕方がないと感じる。

道教委のいじめの調査に限界点があるとしても、いじめ問題という子どもの人権が脅かされる問題である以上、いじめ調査を全否定するのは結果的に「子どものことなど知らない」と事実上発言しているようなものと受け取れる。

本来ならば教職員組合としては、調査を活用し、調査の独自分析をおこなって「数字が一人歩きさせるのを避ける」方法を検討すべきではないか。

また「教師が目の前のいじめの実態を知らなければならない」のは当然だが、教師が目を通せない調査手法は、限界でもあり逆に「教師相手には話せないが、他の人になら話せる」といじめの実態や本音を引き出せる可能性もある。

むろん道教委としても生の声を現場に返すことが求められる。教職員組合としてやるべきことは、各学校の個別の結果について道教委に開示を求めることで、決して調査を全否定することではない。

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