ゼロトレランス導入の実情

 『asahi.com』2007年1月14日配信記事『規律厳守の生徒指導、違反たまると退学も 高校で試み』で、ゼロトレランスを導入した高校の実情が紹介されています。

 「ゼロトレランス」の用語そのものは、「アメリカの学校教育で始まった概念」と称し、聞き慣れないカタカナ言葉です。しかし実情は、従来の言葉で言うところの「管理教育」にほかならないものです。導入はきわめて危険なもので、教育現場になじみません。

 例えば、岡山市の私立高校では、「自転車の二人乗りはレベル2、喫煙はレベル3、教師への暴言はレベル5などと規律違反を5段階に分けた。レベル5は一度でもやれば、無期謹慎か退学処分となる。」などとしています。学校側が生徒を管理しやすいようにし向けている典型だといえます。自転車の二人乗りや喫煙はともかく、教師への暴言がそれより重い処分になるなど、生徒の意見表明を封じているとしか思えません。

 このような乱暴な指導をすると生徒からの反発も予想されるから、あらかじめ反発を封じる目的で、批判的な意見表明=即暴言と認定して最大限の処分をするという脅しを使っているのではないかと思います。

 それと、この学校個別の事情は知りませんが、生徒に日常的に暴言を吐くような教師は、残念ながら全国にたくさんいます。この学校に仮に暴言教師や暴力教師がいれば、そんな教師がやりたい放題になるのは目に見えています。別に学校の中だけでなく社会全体にいえますが、モラルがなく規律無視をしても平気なものが、自分の行いを省みることないままに他人に偉そうにモラルや規律を説くというのは、社会全体にとってきわめて危険なことです。

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