2歳児死亡事件、ベビーシッターを逮捕

 ベビーシッターに預けた横浜市の2歳児と生後8ヶ月の兄弟が行方不明になり、埼玉県富士見市東みずほ台2丁目のマンションで2歳長男が遺体で発見され、次男は保護された事件で、神奈川県警は3月18日、ベビーシッターの物袋(もって)勇治容疑者(26)を死体遺棄容疑で逮捕した。


 容疑者は「児童を帰す直前の3月16日昼に薬を飲んで寝てしまい、翌朝目覚めると児童が死亡していた」などと話しているという。死亡した児童の体からは、新しい時期にできたとみられるあざが発見された。
 容疑者は「シッターズネット」なる事業所を運営し、本部を横浜市磯子区の実家におき、埼玉県富士見市東みずほ台2丁目のマンションの一室に保育室を開設していた。保育施設として行政に公的に届け出・登録の義務がある条件には満たなかったので、市などへの届け出はしていなかったという。
 容疑者のサイトによると、代表は容疑者で、容疑者の母親とみられる中年女性と、20代女性がスタッフとして顔写真入りで紹介されている。
 報道によると、容疑者は横浜市内の保育園で保育補助業務に携わったのちに事業所を開業し、資格取得の勉強中だったという。
 少し紛らわしいが、容疑者の事業所の「シッターズネット」は、別の会社が運営する同名の無料ベビーシッター紹介サイト「シッターズネット」にも登録し、被害者の母親は事業所のサイトではなく紹介サイト経由で容疑者の事業所を見つけて連絡をとったという。
 紹介サイトは事件報道を受け、「児童のご冥福をお祈りします。同名のサイトを運営している方がいるのは把握している。その人が当サイトを利用していたかは調査中」とする見解を出し、一時閉鎖している。
 容疑者の動きについては現時点ではわからない点が多く、丁寧に解明される必要がある。
 またこの事件は単に容疑者の個人的な資質だけによる事件とは思えず、保育をめぐる社会的な制度のゆがみが最悪の形で現れたという気がしてならない。
 最近増えている「保育ママ」をめぐる事故と根が共通しているように感じる。公的な保育所が少なく、希望する保護者にとってはこういう形にも頼らざるをえないこと。無認可保育所やいわゆる「保育ママ」については事故発生率が高いことなどがかねてから指摘されている。この事件も、その延長線上にあるのではないだろうか。
 無料紹介サイトについても、トラブル等は基本的には利用者間の自己責任と掲げられていた様子。サイトでの紹介としても、もっと丁寧な運営が必要だったのではないか。