北海道「指導死」訴訟、二審も不適切指導認定せず

 北海道遠軽町立小学校6年だった女子児童が2008年4月に自殺し、背景に担任教諭からのいじめまがいの「指導」があったとされる問題の民事訴訟で、札幌高裁は2月27日、担任教諭の行為を「やや厳しいが指導の範囲内」として違法性を認めず、学校側の事後対応の不十分さのみを認定して約110万円の損害賠償を命じた一審札幌地裁判決(2013年6月3日)を支持し、両親側の控訴を棄却した。

 事件の発端となった「指導」は2007年の2学期に起きた。担任教諭は当時5年生だったこの児童に対し、夏休みの宿題の特定の問題に何度も×をつけて突き返し、同年11月までの約2ヶ月にわたって執拗にやり直しを命じるなどした。また楽器の居残り練習も繰り返しさせたという。

 児童は「担任が嫌だ」と何度も訴え、学校を休みがちになっていた。6年に進級して、この教諭が引き続き持ち上がりで担任になることを知った直後に、児童は自殺した。

 裁判では両親は「学校側が不適切な指導を黙認し、教諭の行き過ぎた指導に絶望して自殺した」と主張した。しかしその訴えは認められなかった形になった。

 問題となった課題ドリルがテレビで映されていたのを覚えているが、算数で図形を描き角度を測る問題で、描いた図形の形が少しずれていると難癖をつけられて執拗に×印をつけられていた。ズレといっても、全く違う図形を描いているわけではなく、通常ならば手書きでの誤差範囲と扱われるようなレベルだった。

 これはいじめと扱われるべき行為であり、極めて悪質である。こんなのを「指導」と判断した判決には、強い疑問を感じる。

(参考)
◎小6自殺訴訟、指導の違法性否定 札幌高裁判決、一審を支持(共同通信 2014/2/27)