大津いじめ自殺、アンケート「口外しない」確約に賠償命令

 滋賀県大津市立中学校のいじめ自殺事件で、学校側からいじめ調査の全校アンケート結果の内容を口外しないとする確約書を求められるなどして、遺族としての独自調査などの動きを制限され精神的苦痛を受けたとして遺族が訴えた民事訴訟で、大津地裁は1月14日、遺族側の訴えを認めて30万円の損害賠償を市に命じる判決を出した。


 大津市は訴訟では賠償責任を争わず、控訴しない意向を表明した。判決が確定する見通し。
 判決では、自治体が「プライバシー」を拡大解釈して遺族側の知る権利や動きを制限していることに警鐘を鳴らした。
 遺族としては、単に事実を詳しく知りたいということである。遺族がアンケートの結果を利用して調査をおこなうことについては、関係した生徒の個人名を無差別に公表すること以外は幅広く認められるべきである。
 この事件に限らず、事実関係についても黒塗りにしたり、口外しないように求めるなどの対応が各地でまかり通っているが、事実関係は個人情報ではない。事実関係を個人情報扱いすることで、事実を隠ぺいすることにつながっていく。そういう「プライバシー」概念を都合の良いようにゆがめる対応は、改めていく必要がある。