中学校夜間学級廃止を検討:大阪市

 大阪市教委が市立中学校4校で実施している夜間学級のうち、市立天王寺中学校(天王寺区)の夜間学級を2015年末に閉鎖する方向で検討していることがわかった。

 夜間学級専用校舎の老朽化が進んでいるものの、在籍者の減少によって耐震補強工事を見送ることにしたことが背景にあるとしている。在校生は他の夜間学級を設置している市内の3中学校に転入させることを検討している。
 中学校夜間学級は、学齢期に義務教育を受けられなかった学齢超過者を主な対象としている。終戦直後の混乱や貧困のもとで義務教育が受けられなかった生徒を主な対象として、戦後の早い時期に始まった。当初は教職員や地域の有志による自発的な取り組みだったが、1960年代以降東京や大阪を中心に行政としての夜間学級の整備が進められた。
 天王寺中学校の夜間学級は1969年に、大阪市立として公式に認可されたものとしては初のものとして発足した。時代が下ると、学齢期に義務教育の機会を逃した人に加えて、外国から来日した人への日本語教室・識字教室の役割や、元不登校生徒の学習機会の場なども担うようになった。
 設置の背景から考えても、生徒数の減少や校舎の老朽化という理由では、単純に廃止する方向は望ましくないのではないかといえる。現時点では「歴史的使命を終えた」とは言いにくいものであろう。
(参考)
◎大阪市教委:天王寺中の夜間学級閉鎖検討 生徒数減り(毎日新聞 2013/12/26)